2024年10月21日月曜日

【レポート】第6回講座 共感を広げるコミュニティ・オーガナイジング

 2024年10月16日(水) 18:30〜21:00

場所:なは市民協働プラザ 参加者:受講生26名、チアーズ6名

第6回講座「共感を広げるコミュニティ・オーガナイジング」を実施しました!


大学院最後のインプット回!

ぜひ自分のものにして、企画や関係者とのコミュニケーションに活用していきましょう!


プログラム

1. 講義「共感を広げるコミュニティ・オーガナイジング」

2. 演習「ストーリーを作ってみよう!」

3. 全体共有とまとめ

4. 事務連絡


1. 講義「共感を広げるコミュニティ・オーガナイジング」


講師は、チアーズでもある安谷屋貴子さんです。


これまで講座やグループワークの中で企画を練ってきて、その企画を誰とやるのか、誰に来てほしいのか、人の顔を思い浮かべ始めるタイミングかと思います。

今回は、そんなみなさんにぴったりの「コミュニティ・オーガナイジング」という手法を学びます。


講義の後、他のチームの人と組んで、自分達の企画について伝え合うグループワークがあります。

みなさんの企画の意図や思いがちゃんと伝わるか、チャレンジしてぜひ自分で確認してみましょう!

※今日の内容は、個人のこれまでの経験や出来事も話されるので、個人的な話はこの場に止めることを約束しましょう。


〜コミュニティ・オーガナイジングとは〜

コミュニティをオーガナイズ(組織)するもの。

市民の力、お金を持っていない、権力を持っていない人でも社会を変えるための方法であり考え方です。

皆さんも、一人では達成できなかったり、地域の人に協力してもらいながら進めていくような企画を考えていると思うので、役に立つのではないかと思います。

今日の講座では「誰と」がクリアになるはず!


まずは講師の安谷屋さんから自己紹介。

なぜコミュニティ・オーガナイジングに魅力を感じているか、経験を踏まえたお話がありました。


そして、コミュニティ・オーガナイジングの考え方をわかりやすく理解するために、「スイミー」の話。


一匹だけでマグロに立ち向かっても食べられてしまうけれど、たくさんの仲間と力を合わせれば追い払うことができます。


コミュニティ・オーガナイジングは20世紀初頭のアメリカで、社会的弱者の声を社会に届ける取り組み、実践から生まれ、体系化されました。


「誰かに助けてもらう」「誰かが助けてくれる」ものではなく、社会で起こっていることが自分にとって何故許せないのか、我慢できないのか、それを共有し、共感した人たちと共に活動し、エンパワーメントが生まれます。


〜コミュニティ・オーガナイジングの事例〜

公民権運動の足がかりとなった、モンゴメリーのバスボイコット運動の話を事例としてお話しいただきました。

一人の黒人女性が現状に立ち向かったところ、排除されてしまいました。そこで多くの人が立ち上がりボイコットをしたことで、バスでの白人・黒人の隔離がなくなりました。そしてそれをきっかけに他の分野にも広がり、結果として公民権法の成立を後押ししました。

コミュニティ・オーガナイジングは、パワーの不均衡を解消する一つの手法です。

課題の当事者たちが主体となって持っている力を行使することで課題を解決する。そして一つ解決すると、「他にも反映できるかもしれない」と感じられ、コミュニティが育っていきます。


〜コミュニティ・オーガナイジングのステップ〜

そのためのステップが、以下のようなものです。

1. ストーリーを語る

2. 関係を作る

3. チームを作る

4. 戦略を作る

5. アクションする

→組織ができる


改めて聞くと、普段からしているような何気ないことかもしれませんが、それを意図的に効果的に取り組むことが重要です。


これを実現していく為に必要なリーダーシップのスキルの最初のひとつが「パブリック・ナラティブ」です。


〜パブリック・ナラティブとは〜

パブリック・ナラティブ=共感を呼ぶストーリー


パブリック=公の

ナラティブ=ストーリー/物語

自分ひとりでは難しいことを他者と一緒に叶えたいときに、一緒に取り組みたい相手に向かって語るストーリーがパブリックナラティブ(公のストーリー)です。


コミュニティ・オーガナイジングについて書籍にまとめたり、トレーニングを体系化したりしている人や組織はいくつかあります。

講師の安谷屋さんが学んできたものは、マーシャル・ガンツ博士が体系化したものです。


ガンツ博士は公民権運動や農場労働者の労働環境を良くする運動に関わる中で、どんなにいい戦略を考えても誰もついてこない経験をしました。その経験を通して、他者が、どんなに不確実な状況(抵抗したら仕事を失うなど)でも、目的達成のために行動できることに、自分自身が責任を引き受けることが、コミュニティ・オーガナイジングにおけるリーダーシップだと定義しました。


では、私たちはどういう時に行動を起こしたくなるでしょうか?


それは、戦略(頭・認識的な理解)とナラティブ(心・感情的な理解)が揃った時です。
例えば、データだけ並べられて話をされるのと、経験や感情を含めた話だと伝わり方が違います。

その時、「やらされる」ではない「やりたい」という主体性が引き出されることになるのです。


人々が意思決定(例えば、その企画や取り組みに賛同して、参加するかどうか)を行う際には、感情が重要な軸の一つになります。

人々の価値観に働きかけ、感情を想起させることで、行動に結びつけるのです。

ナラティブを語り、経験とその時の感情を共有することで、行動したい気持ちを引き出すイメージです。


その時、パブリックナラティブの手法を活用することで、行動を阻害する感情を、行動を促進する感情が乗り越えるサポートをします。


〜パブリックナラティブの構造〜

1. ストーリー・オブ・セルフ

私はなぜこの課題に取り組むのか、自身の価値観、思い、私が今なぜここにいるのか、などを語ります。

2. ストーリー・オブ・アス

私たちが共有する価値観。共有する価値観と経験、やってきたことをベースに語ります。

例)部活の大会で、「私たちは夏休み一回も休まずに練習してきたよね、絶対勝てる!」と共有する経験を語り、そこにある大事な思い(価値観)を共有することで、一体感を生み、エネルギーを増大させることができる。

3. ストーリー・オブ・ナウ

価値観に対する緊急性と取るべき行動を語ります。

みなさんは、今課題を特定し始めていると思いますが、それがどれくらい緊急性が高いものなのか。そしてそれに対して具体的にどのような行動を取れるのか。その行動がどのように変化につながるかのストーリーを語ることが重要です。

上記3つのどのパートも、聞き手がそのシーンを頭に思い浮かべ、その時の感情を一緒に感じられるように情景を語ることがコツ。


ここで、実際のパブリック・ナラティブを聴いてみましょう!

ということで、昨年度受講生で今年度はチアーズとしても関わっていただいている「たのしむぞ06」のりささんからお話しいただきました。


その後、前述の構造に合わせて、安谷屋さんからコメント。

それぞれどの話がどの構造(ストーリ・オブ・セルフ/アス/ナウ)に当てはまるのかを説明しながら、抽象化させたポイントを解説してくださいました。

今回の主なポイントは、、、

1. 個人名や固有名詞が、情景やストーリーの細部を描くことを助けます。
→同じ場にいない、その人を知らなくても、場面を思い浮かべることができます。全員に伝わるように抽象度を上げると、かえって聞く方は共感しづらくなってしまいます。

2. その場にいる人たちで共有できるような想いを感じられるシーンを語る

情景を語る時のコツとして、ストーリーを作る時に絵を描くことも効果的です。


まずは、ストーリーを伝える相手は誰なのかを具体的に想定します。

ストーリーは、ナウから考えます。緊急性、ビジョン、そして求めるアクションなどを整理していきます。その次になぜ自分にとって緊急なのか、自分の価値観を伝えるセルフ。そしてナウとセルフを繋げていくアスを作ります。

このとき、実は抜けがちなのは、アスです。

課題の緊急性をナウで伝え、そこに課題意識を持って取り組む背景となるセルフを語りますが、その二つを、そして語りかける人と自分をつなげるのが「アス」。

みなさんの取り組みは、一人でなくさまざまな人を巻き込むことが重要である以上、「アス」は欠かせません。


ここから、具体的にパブリック・ナラティブの作り方を学んでいきます。


2. 演習「ストーリーを作ってみよう!」


まずは、普段のチームと違う人3人で集まり、それぞれの企画について、今教わった「パブリック・ナラティブ」の手法を使い語ります。

それに対して、聞いている他の二人は「どこに共感したか、どんな話があるともっと協力したいと思えるか」などをフィードバックします。

今回のワークショップは、こんなルールを設定しました。




3. 全体共有とまとめ

続いて、いつものチームに戻り、代表者を一人選出。その方が皆さんの前で自分たちの企画に合わせたパブリックナラティブを語りました。

それに対して、安谷屋さんが一つずつコメント。


安谷屋さんから投げかけられたコメントをご紹介します。具体的な一つのストーリーに投げかけられたものですが、全員に通ずる重要な示唆が含まれていると思うので、ぜひご覧ください!

・情報発信の具体的な方法は決まっていますか?

・つくりたい企画とご自身の背景のつながりを感じられて、共感できました。

・このストーリーで大切にしたい価値観はなんですか?

・この企画は、誰とやりたいですか?語りかける相手が具体的になると、より巻き込めるようなストーリーになると思います。

・あなたのストーリーを聞いて「参加したい」と思った人は、具体的にどんな協力ができますか?具体的に取って欲しいアクションまであると、その場で行動を引き出すことができます。

・なぜその人たちに語りかけるのか。そこに共通の経験やそこで共有した価値観があるとよりGOOD。聞き手が「なぜ私が協力する必要があるのか」を具体的に感じられることがポイントです。

・その企画が実行できると、どんな良いことが起きますか?どんな変化が起きますか?ぜひ具体的に語ってみましょう。

・自分では「セルフ」のつもりで語ったものが、聞き手も共感することで結果的に「アス」になることがあります。

・「地域の人たちが仲良くなれる」とは、具体的にどのような状態でしょうか?その情景がより鮮明になることで、共感を得られるようになります。

・「びっくりした」という感情が語られたことで、共感でき、緊急性が伝わってきました。

・もし、企画が具体的に決まっていないのであれば、今この場で何ができるか、どんなものなら「YES」をもらえるか。せっかく語る場があるのであれば、ぜひそこまで引き出せるように組み立ててみましょう。

・課題を感じるようになったきっかけとしてヒアリングをしたと思うので、その話はどこの、どんな背景を持った、どんな人から聞いたことなのか、まで語ると情景が共有しやすくなります。



全体共有の後、印象に残ったことや感じたことなど、数名からコメントをいただきました。

一人は、ストーリーを聞いて浮かんできたアイディアをお話しいただきました。

これに対して、安谷屋さんは「まず語ってみたからこそ出てきたアイディア。綺麗に語るよりも、語りながら、どんな風に語ると相手に伝わるのか、相手の反応がどうなのかを考えていくことが大事」だとお話ししました。

もう一人は、他の人のストーリーを聞きながら、ご自身の中で「セルフ」をうまく整理できなかったことを話してくださいました。

これに対しては、「今回『セルフを整理できなかった』『他の人できててすごい』という部分を感じた人がいるかもしれない。個人ワークでは気づけないことでもあり、これも誰かと一緒に取り組むことの重要なポイントです」と語りました。


最後に、講師の安谷屋さんからのまとめです。

これから企画をブラッシュアップしていくにつれて、どんどん具体的な人や組織などを巻き込んでいきたいと思うはずです。これからの企画作りでこの手法も生かしながら、共に活動したい仲間を増やしていってください。

パブリック・ナラティブとは「表面のツヤ出し、ではなく 『内面の輝き』を引き出すもの」です。

1人では小さなチカラだけど、みんなで力を合わせていく取り組みにぜひ繋げていってください。


4. 事務連絡

第7回は「企画ブラッシュアップ」。

そして、「地域の方やこういう人たちとやりたいなと思う人を実際に呼んで仲間にしてしまおうの会」です。といことで、そこに来てほしい人、つまりこれから企画を共にしたいと思っている方々に声をかけてきてください!

その時に必要なのは・・・。もちろん、今回学んだことの実践!声かけをする人を具体的に思い浮かべて、その方に仲間に加わっていただけるように、ストーリーをつくり実践しましょう!

※前日11月4日までに、参加される方のご報告をお願いします。


また、11月19日(火)は自主ゼミ!ということで、最終発表前最後のブラッシュアップ+チアーズや事務局からフィードバックを受けられる回です!

講座と同じく18:30〜21:00@なは市民協働プラザで行いますので、是非是非ご参加ください!





2024年10月13日日曜日

【レポート】第5回講座 企画づくり強化合宿(2日目)

   2024年10月6日(日) 9:00 - 12:00

場所:森の家みんみん

参加者:受講生27名、チアーズ7名


第5回講座「強化合宿&中間発表」(2日目)を実施しました!


ラジオ体操で始まった2日目。

お馴染みの「ラジオ体操第一」で体が温まったかと思いきや、なんとお一人が幻の「ラジオ体操第三」をやりましょう、と。


みなさん、ラジオ体操第三って、あるの知ってましたか?

これがなかなかアップテンポでハード。

みなさん、ラジオ体操後とは思えない息遣いで会場に戻っていきました。笑


続いて、朝食の時間!

本日の料理長はチアーズのオレンジマンさん。(オレンジのエプロンが映えるように、あえて黄緑色のTシャツを着ています)

本日のメニューは

・紅生姜とチーズのチャーハン

・ハム&チーズ(sponsered by真和志チーム)

・食パン&那覇カレー(昨晩の全チームのカレーを混ぜ合わせた今回限りのスペシャルメニュー)

・フレンチトースト(昨晩からオレンジマンさんが仕込んでくださっていました)


どれも、おいしい・・・!!

特にフレンチトーストはみなさん絶賛で、おかわり続出!

「3つも食べちゃった♡」という方も。笑

ちなみに、本記事執筆の事務局坂本の一押しは「紅生姜とチーズのチャーハン」!

お米の量が少なく、泣く泣く一口分で我慢しましたが、普通にお茶碗一杯分食べたい代物でした。

さて、体も動かし、お腹も膨れて、そろそろ脳が動き始めるころでは?

ということで、合宿2日目、突入です!


プログラム

1. カレー対決結果発表

2. 中間発表会

3. フィードバックを踏まえた感想共有&チアーズからのコメント

4. 合宿総括

5. 写真撮影

6. 事務連絡


清掃し、部屋をチェックアウトした後、いよいよカレー対決の結果発表です!



1. カレー対決結果発表

1位 真和志チーム:(バンダナカレー) 

2位 小禄チーム:(うるくAEON Curry)

3位(同立) 中心市街地チーム:(沖縄そば×ハロウィン)

3位(同立) 那覇西チーム:(今川焼入り)

5位(同立) 首里チーム:(龍潭のカレー)

5位(同立) 新都心チーム:(スープカレー)

混戦も混戦!

3位と5位が同立だったことに加え、なんと1位と2位の差も1票・・・!

みなさん、納得の美味しさでした✨


対決のご褒美は…中間発表の発表順決めです!!

1位のチームから順に、発表したい順番を選んでいただきました。


2. 中間発表会

それではいよいよ中間発表会スタートです。ドキドキ。


前日12時を超えて遅くまで作業していたチームもありました。本当にお疲れ様です。

発表形式は自由、持ち時間は7分間です。

チアーズを含む聞き手のみなさんには、発表が終わる毎に、企画や課題の内容に対して、色分けした付箋(「青:斜にかまえた意見」「赤:斜にかまえない意見」「黄:提案・助言」)にコメントをしていただき、フィードバックしていきます。


<真和志チーム〜名前はまだない〜>

誰のどんな課題?:子供が集まれる場所がない。公園は多いが、手入れされておらず草が生い茂っている。また区内の古島自治会が担い手がおらず去年解散の危機。現在は隣の松島自治会長が兼務。 

調査エリア:松島小学校区(合宿中にようやく決定!)

企画への想い:子供たちを真ん中において多世代が主体的に取り組む
プレーパークのコンセプトは「秘密基地」。
ワクワクするプレーパークをつくることで、「アカルイミライ」を描いていきたい!

今後取り組むこと:合宿終了後、地域の現状について声を聞くため、松島自治会長に
ヒアリングします!

外せないこと:子供だけでなく、多世代が主体的に取り組むこと



<那覇西チーム>

テーマ:気軽に集える場所づくり

取り組む背景:引っ越してきて三重城の海岸の美しさと汚さに感動した。

誰のどんな課題?:地域に住んでいる人、地域で働く人。公民館などの集う場所がない。海辺を身近に感じられない。海抜が低い、地域交流が少ない、高齢化率が高い。また外国人の方が多く、住民が集っていないのでは。街が汚い。

何をする企画?:三重城の夕映えスポットを周知したい。「夕日を見る会」それをきっかけにみんなが集まるようになり、夕映スポットを大事にしたいと思う人が増え、みんな心身共に健康になっていき、ちょっとボランティア「ちょいボラ」をしたくなる人が増えてくるのでは。



<小禄チーム〜うるくチーム〜>

テーマ:つくろうみんなの回覧板

取り組み:LINEオープンチャットを活用した電子回覧板

背景:自治会とPTAのコミュニケーション機会がなく、「繋がりたいけどどうやってつながったらいいかわからない」というニーズがあった。地域の情報やイベントの情報共有をし合う。

オープンチャットの対象:垣花小学校区に住む住民と その地域にある会社、施設、飲食店など。

流す情報:小学校や自治会のイベント、防犯・防災情報、地域住民に向けたお店の情報

目指すこと:オープンチャットの運用だけでなく、これを機に地域の人たちが集まる地域会議のようなものを実施する。

扱う課題:地域の情報が自治会の中にしか行き届かない。


<新都心チーム〜心と身チーム〜>

テーマ:歩いて暮らせる安全なまちづくり〜防災方法を知りながら地域交流を図り活気を高める〜

背景:那覇市の都市計画マスタープランの中に、防災に関しての文言があった。

地域:安謝小学校区(人通りが少ない、道路が狭い、公共施設が少ない、夜暗い、一部浸水区域)→字安謝に絞る

ターゲット:歩ける高齢者

課題:地震が起こった時、体力に限界のある高齢者はどのように避難するのか?

やりたいこと:どの世代にも笑いが起こることをしたい。貯筋倶楽部と一緒に貯筋ロードのマップをつくり、ランタンを灯したい。

その後の姿:避難できる体力がつく。避難経路が自然と身に付く。共助が生まれる。



<中心市街地チーム〜チームカラーズ〜>

企画:ユニバーサルデザインなまちぐわーサイン

地域:一番課題が集まる商店街=壺屋小学校区

ターゲット:地域住民、観光客、子供、障害者、外国人、働いている人、など通りを利用するすべての人。

課題:防災

誰と:那覇市、商店街組合、まちぐわー青年部など

企画への想い:商店街でまちまーいやヒアリングを行った結果、現在の商店街は防災基準に合っておらず、防災に不安を抱えていることを知った。地震や水害の弱さに加え、外国人観光客も多く多言語対応も課題の一つ。現在各通り会は防災無線でつながっており、アナウンスし合えるツールがある。災害時、端的に行くべき方向を色で示すことができたら。これはあくまでプロセス。日頃は触れ合う機会を作ることで認識・活用できるツールになる。防災マップなどはあるが、パンフットを持っていたりWebが繋がる状態でないと使えないが、まちぐわーサインであればその場で見てわかる。



<首里チーム〜すいりんく〜>

企画:すいすい繋がるすいりんくProject

誰の課題?:地域の子どもたち

どんな課題?:情報格差による体験格差

企画の目的:地域の人と人が「知り合うこと」を目的としたイベントの開催

実施方法:既存のイベントとコラボしてミニイベントを複数回実施。徐々にコミュニティを拡大していく。

STEP1 小規模イベントの開催。
STEP2 地域規模のイベントを開催。
STEP3 校区単位のイベントを開催。

イベントの内容:知らない人同士でチームを組んで取り組めるようなもの(チームビルディングゲーム)。

その後の姿:コミュニティができる→子育て世代同士や多世代間でのコミュニケーションが取れる→子供が地域の大人に見守られる安心感が得られる地域、子供たちの間の情報格差・体験格差がなくなっている




<首里チーム〜首里完熟チーム〜>

地域:城北小学校区。合衆国状態で、全体で取り組む活動が少ない。

課題:

①子供の居場所がない
②高齢者の居場所がない
③子育ての悩みを相談する相手がいない

企画:そば爺。そばを通じて地域とつながる高齢者のこと。男性に限らず高齢者全般

実施方法:

STEP1 高齢者がそば作りを学ぶ→高齢者の方が社会と関わることで人生が豊かになる
STEP2 高齢者がそばを作り、子供たちに食べてもらう→子供の居場所づくりにつながる、
食を通して沖縄を知る
STEP3 高齢者と子供が一緒にそばを作り、地域の方に食べてもらう→世代間交流




3. フィードバックを踏まえた感想共有&チアーズからのコメント

みんなの意見を整理したフィードバックを各チーム確認し、それを見ての感想を各チーム毎に全体共有して頂きました。


<真和志チーム>

「プレーパークでつながっているイメージや、子供たちの想いをどうやって聞くのか」というコメントがあったので、1回実施してみて、そこに来てくれた子供たちから直接聞こうと思っている。


チアーズコメント(しほうさん)


寸劇など発表方法の工夫が良かった。

チームの話し合いの様子もだが、ワクワク提供型のチームという印象。

本当の課題とどのようにリンクさせていくのか、というのはこれから期待されること。

土の人の心情を大事にしてほしい。例えばプレーパークをするにしても、活用するための場所を長年見守ってきた方がいらっしゃるはず。その方との人間関係、コミュニケーションを大事にしてほしい。

企画の内容として一つ提案。ウォークラリーなど大人も巻き込んだ企画を考えてみては?最終発表、期待しています!



<那覇西チーム>


「斜にかまえる」が自分達自身苦手でできていないところがあり、そこのフィードバックが一番ためになる。

特に、「人が集まる工夫が必要じゃないか」「ターゲットを絞っては?」という意見が特に重要だと思った。

提案として、「外国人学校が地域にあるので、そことのコラボはどうか」というのが良かった。

また、「ラジオ体操やゴミ拾いした様子をポスターにしたりInstagramで告知しては?」という提案も貴重な意見だった。


チアーズコメント(オレンジマンさん)


プレゼンを聞いて、「夕日が綺麗」「ゴミがたくさん落ちている」はすごく印象に残っているが、 実際に何をするのかがあまり伝わってこなかった。この後ぜひ具体的な内容を進めていってほしい。

1番の敵、ハードルは、地元の人や市民は夕日が綺麗なこともゴミがあることも当たり前になってしまっているのではないか、ということ。そこをどう仲間を広げていくかが大事だと思った。

周りにたくさんホテルがあるので、そことコラボして「夕日を見る宿泊プラン」「ゴミ拾い・ラジオ体操を一緒にするプラン」までいけたらすごいなと思った。

今後も頑張ってください!



<新都心チーム>


高齢者の方をテーマとして取り組んでいこうと思っているが、企画については安謝地域の高齢者の方が本当に何を望んでいるか、正直イメージが湧かない。実際に取り組んでいる自治会や児童館の方々が防災に関して取り組みをされているので、その方々とつながって、高齢者の方々に対してできる取り組みを一緒に考えて動けたらいいなと思っている。


チアーズコメント(あだにーさん)


テーマやエリアの絞り込みがデータに基づいていて、すごくリアルだった。

歩ける高齢者に絞った時に、既存の組織を活かしたり、地元の人が何を望んでいるのかをすごく大事にしようとしているスタンスが伝わってきて、地域の中で取り組む時に一番大事なことなのではないかと感じた。

あまり企画を固めすぎず一緒につくっていきたいという気持ちがあると思うが、具体的にどのように話を進めるのか、というイメージを作っていくといいのかなと思った。他の事例も参考にしながら、具体的に誰をどう仲間にするのかを合わせて考えてたたき台を作り、どのように話を進めるか、どの論点を重視するか、というのをクリアにして話し合いに臨むといいのではないかと感じた。


<小禄チーム>


斜にかまえた意見ばかりかと思っていたが、意外と「いいね」が多くて喜んでいる。

「高齢者などLINEを使えない人はどうなるのか?」がおそらく1番のポイント。どこでも起こっていることなので。。

さっき「LINE爺をつくればいいんじゃないか」というアイディアが出てきた。

このオープンチャットをつくることで、逆にそういう機能を使えない人が絞られて具体的に見えてきて、そこに対してサポートができるようになるのではないかと思っている。


チアーズコメント(りささん)


寸劇やイラストもあり、わかりやすいプレゼンだった。

垣花小学校区はローカルなコミュニティではあるが、そこに接続できていない一人暮らしの方などがいると思うので、そこにも情報を届けられるオープンチャットはすごいのかもしれない、と思った。

オープンチャットだといろいろ機能があるので、メンバーそれぞれの個性を活かして情報を発信したりすることで「こんな人たちが配信してくれているんだ」という、信憑性だけでないワクワク感が生み出せるとよさそう。

運営が大変そうなので、楽しいに尽きるのでは。今回のプレゼンづくりの中でもメンバーの強みが活かされている部分があるはず。

発信するコンテンツにしても、「それ見て誰が楽しいんだろう」というところに誰かが欲しがる企画があるはずなので、ぜひ頑張ってください!


<中心市街地チーム>


ハード面の提案なので、時間がかかる取り組みだと感じている。

12月までに何かスタートさせるのは難しいと思っているので、那覇市をはじめとした様々な方の協力が必要。その中で今できることとして、来年の1月までに小さく「謎解き防災脱出ゲーム」というのをできたらと思っている。そのときに、ぜひみなさんに参加していただいていろいろご意見を聞きたい。

色以外にも数字やキャラクターなども考えていて、ゆくゆくはグッズ化などもできたら面白そう。


チアーズコメント(こうさん)


調査分析が丁寧で、視点が豊富だと感じている。

実際にフィールドワークをしたからこそ気づいた様々な課題一つ一つに当たっていて、最終的な「防災」という設定も肌感覚として伝わるところがあり、いいストーリーの展開だと感じた。

その中で、公助、共助、互助、自助など今どのフィールドで取り組もうとしているのか、自分達の役割にも大きく関わってくるところなので、立ち位置を定められるとよさそう。

同じフィールドで既にある取り組みとの整合性なども取る必要がある。

とてもいいなと思ったのは、外国人の方などに目を向けてカラーという手段を選んだこと。プラスして、防災であればピクトグラムが使われることも多いので、それとカラーを組み合わせたりするとよりメッセージ性が高まると思う。

また平時から使えるものにすることで、非常時にも迷わずそれを活用できるという取り組みが、ものすごく考え抜かれていてよかった。

今後、全国の商店街で防災について取り組んでいるところがあるので、その辺りも調べてみては。

とても丁寧で、一緒にやってみたいと思わせるチームだと思うので、ぜひ巻き込みながら自身の役割を最大限に活かせるような取り組みにできれば。


<首里チーム〜すいりんく〜>


まず、フィードバックをカテゴライズしてみた。

特に気になったのは、 「体験格差・情報格差」。

どちらが先にあるのか、「体験格差」という言葉の聞き齧った感の指摘があったので、「体験格差」に関する本を読んだりしながら、城北地区に合った取り組みができれば。

資源が豊富な地域ということで、何か起爆剤があればシナジーが生まれるのでは、という印象が伝わったのがよかった。


チアーズコメント(屋宜さん)


ネーミングがいい。

情報格差がある、という話や大人が無関心、ということがあったが、直接子供たちに目を向けて直接伝える手段があったら面白いなと思った。

城北小学校区で施設運営や活動をしているので、何かお手伝いができれば。

資源がたくさんあるが、小中高生がこの地域はたくさん活躍している。ぜひ小中高生を実行委員会に巻き込んで小さなフェスをして少しずつ大きくしたりできるとおもしろいのでは。

イベント大好きで、みなさんがいればみなさんがやりたいことは余裕で叶うと思うので、ぜひ一緒に活動できればと思っている。

城北地域は、2019年から「まち協つくれたらいいね」という話があるが未だにできていないので、この活動の延長でできたらと思っている。


<首里チーム〜完熟チーム〜>


一番多かったのが「予算はどうするのか」というのが多かった。

ありがたいことに、提案で「フードバンクや社協、デイサービスの方達と一緒にやるといいのではないか」という意見があり、確かにそこと一緒にできると予算も確保できるかもしれない。

「合衆国状態を一つにまとめる、というところは解決できていないのではないか」という意見があったが、そこは最終的な目標なので、ゆくゆくはもう一つの首里チームとも連携しながら取り組んでいきたい。


チアーズコメント(なおこさん)


数日前にチーム分けなどのミーティングに参加させてもらい、その時はみなさんの表情が暗くてびっくりしたが、チーム分けをして、他のチアーズも加わって、今はマジックがかかったかのように見違えたようで感動した。

首里チームは郷土愛が強いことがメリットだと思う。チームが分かれてより集中してできるようになったと思う。

これから、こうさん(チアーズ)が担っていたファシリテーションを、チームの中で誰が担うのか、というのが重要になってきそう。

沖縄そばってハードルが高いのでは、と思ったが、まさかできる方がいたので、そこにミネコヤ(なおこさんのチーム)も乗っかりたいと思っている。

いい事例ができれば他の地域も真似したり乗っかったり協力できるようになると思う。


チアリーダーコメント(みきてぃ)


本当にお疲れ様でした。

去年経験して、「ここで変わったな」と思ったことを思い出した。

チアーズのメンバーが、具体的に、的確にコメントをしてくれたと思う。

アイディアもいいし、それを指摘し合いブラッシュアップしていく気概も感じられた。

この後は、それぞれが地域に行って地域の人たちと一緒に課題を解決して、つながりを深めていくという、まさに協働によるまちづくりの担い手になる貴重な存在。

少し前まで行政にいた身として、みなさんの話を聞きながら「ここがつなげられるかもしれない」というものがどんどん浮かんできた。ぜひ、まち協課を頼って、成長させてほしい。みなさんからの要求があり一緒に考えることで行政もブラッシュアップしていく。ぜひ一緒に手を携えて、彼ら(行政)を引っ張り出してほしい。

みなさんをみて、まさに「協働」の姿が見えてきた。

今後も是非、「協働によるまちづくり」にご協力をお願いしたい。


講師代表コメント(宮道さん)


1日目のフィードバックから、中間発表で本当にブラッシュアップされて磨き上げられていると感じた。

みなさんお伝えしたいことが4つ。

一つは、第1回、第2回講座で稲垣さんがお話しした内容「調べる」の部分について。1人2人ではなく、さらに輪を広げて地域の人の声を聞くことは続けてほしい。また、データもしっかり活用しながら引き続き掘り下げをしていってほしい。そして、その課題がどのような要因、理由で引き起こされているのか。いろいろあるはず。今回の企画では、どの要因に刺さる企画にするのか、というのがより具体的に見えてくるとより取り組みやすくなるのではないかと感じる。

二つ目は、「課題→企画→その後の地域・人」は当然ながら繋がっているはずだが、企画の中身を詰めていくと、最初の課題とのつながりがみえなくなることがよくある。企画は進めつつ、最初に立てた課題とのつながりも確認しながら進めてほしい。

三つ目は、企画を通して誰と、どんなプロセスで取り組んでいくのか、というのがとても大事。今の皆さんの取り組みの状態は素晴らしいと思っているので、ぜひ続けてほしい。

最後に、自分達自身がワクワクして取り組める企画になっていることが一番大事だと思う。


部長コメント(加冶屋さん)


2日間、短くも充実した時間だったのではないかと思っている。

発表の中でも感じることができたみなさんの団結心やお互いに耳を傾ける姿。心地いい一体感を感じた。引き続きそういう思いも持ち続けて後半戦もがんばっていただきたい。

まずは、課題提起をできることが大切だと感じた。具体的な成果やゴールを描きながら提案しているのがすごい。提案・説明し続けることは聞いている人たちの気持ちをいつか動かすことになる。

その中で、その想いを伝えることが大事。ただ、想いがあるだけに、どういうふうに伝えるか、ということだけでなく、聞いている人がどうやったらわかるのかを想像しながら伝えることが大切だと自分でも常々思っている。みなさんが強い想いを持って、相手がどういう風に受け取るのかを共感しながら伝えていくのが次のステップだと思うので、各チーム引き続き活動を継続していただきたい。

実効性のある画期的な取り組みとなって地域が変わっていくことを願っている。

陰ながら職員と一緒にみなさんのサポートをさせていただきたいと思っているので、引き続きよろしくお願いいたします。


4. 合宿総括(事務局宮城)
合宿の最後は、事務局の宮城より総括コメント。


いろいろなプログラムがあったが、合宿で特筆すべきは、みんみんのワークショップ「森の指令ゲーム」。末吉公園という魅力的な資源があることもお伝えしたかった。

またチームで動いていくことも重要なので、チームビルディングをして、集中して議論をするのが難しいのでそういう場をあえて作るのがこの合宿。昨日冒頭スライドで「早く行きたければ一人で行け。遠くへ行きたければみんなで行け」という話があったが、気づくためにはいろんな人が一緒になって動いていくことが重要であり、それが協働。今思いついている企画も、少人数で動いた方が実施するのも形にするのも早いと思うが、もっと遠くの未来をイメージしたら、自分達だけではできないと思う。

これから地域の人たちと出逢いながらプログラムを進めていくと思うが、その時に、「斜にかまえる/かまえない」の思考を大事にしてほしい。自分達に対して前向きに聞いて、真摯に助言をしてくれる人の話は素直に受け入れやすいはず。ぜひ、懐疑的な意見こそ、素直に聞くようにしてほしい。そして「いいね」と提案してくる人は逆に疑ってみる。チームの中でも「いいよね」で盛り上がっている時こそ疑ってみてほしい。地域の人たちのことを掘り下げ、場所決まりテーマ決まり動く段階になると思う。

いろんな意見が出てきた時により深く知るためには、動くしかないと思う。動くということを是非やってほしい。トライアルをすることで反応が出てくると思うので、それを斜にかまえたりかまえなかったりしながらまた考えてまた動く、ということを繰り返すと、企画がより深まっていく。実践と考えることをどんどん進めてほしい。

楽しんで取り組んでいきましょう!



最後は集合写真で締めくくりました! 皆さんお疲れ様でした!




次回第6回講座は・・・

 10月16日(水)18:30〜21:00  会場:なは市民活動支援センター
「共感を広げるコミュニティ・オーガナイジング」
講師:安谷屋 貴子(NPO法人 コミュニティ・オーガナイジング・ジャパン)

講師安谷屋さんから「講座の頭からいていただきたいので、ぜひ遅れずご参加ください!」とのことでしたので、みなさん遅刻のないように!


〜〜〜〜〜2日目おまけ〜〜〜〜〜


朝カタツムリ。

潤さんも朝食お手伝い。

プレーパーク再現中。

集合写真〜坂本も一緒にver〜


最後は各チーム集合写真!