2024年9月29日日曜日

【レポート】第4回|企画づくりのコツ「地域課題×活動の魅力」_2024年度なは市民協働大学院

   2024年9月24日(火) 18:30-21:00

場所:なは市民協働プラザ

参加者:受講生28名、チアーズ8名


第4回講座を実施しました!




プログラム

1. オリエンテーション・講師紹介

2. 講義「不完全プランニングとプラスクリエイティブ」

3. 振り返り#1「印象に残ったこと・新しいアイディア」

4. 感想共有・質疑応答#1

5. 振り返り#2「活かせそうなこと・活かしたいこと」

6. 感想共有・質疑応答#2

7. まとめ

8. 事務連絡

1. オリエンテーション・講師紹介

今回講師を担当いただくのは、デザイン・クリエイティブセンター神戸センター長であり、

NPO法人プラス・アーツの理事長でもある永田宏和さん!



事務局の宮城との出会いは2005年。

沖縄でも徐々に広がりつつある、楽しみながら行える防災プログラム「リッカ!ヤールー

キャラバン!」の元となる「イザ!カエルキャラバン!」をきっかけに交流が始まりました。


他にもワクワクする企画をたくさん作り上げられてきた永田さんの講座、ぜひ楽しみながら

お聴きください!



2. 講義「不完全プランニングとプラスクリエイティブ」


さっそく永田さんの講座へ。

今日は、企画のノウハウを伝授していきます。


今回の講座で一番伝えたいのは、”俯瞰”の大切さ。

俯瞰にも、2種類あるといいます。

一つは、環境的俯瞰。

もう一つは、時間的俯瞰。



<環境的俯瞰>

企画を作る際に、ターゲットに寄りすぎると、周りのさまざまな関係者(ステークホルダー)

に気付けなくなってしまいます。

すると、本来連携できるはずの人たちが見えず、周りを巻き込みづらい企画になってしまい

ます。




<時間的俯瞰>

「いい活動には、前も後ろもある」といいます。

どういうことでしょうか?



一般的にプログラムを作る際は、活動そのものがゴールになってしまいます。

大切なのは、プログラムを時間軸の真ん中(プロセス)に置くこと。

真ん中に置くことで、プログラムの後ろ側が意識され、「プログラムを実施した後、その後

何がどのように豊かになるのか」が考えられるようになります。


そこで具体的に考えるのが、「事業のモデル化」と「人材の育成」。

後ほど登場する「イザ!カエルキャラバン!」と「パンじぃ」の取り組みの中にその要素を

みることができます。



続いてお話しいただいたのは、永田さんのフィロソフィー(活動理念)です。


永田さんたちは、「地域の人たちがお互い仲良く、生き生き暮らす元気なまちである状態」に

することを、活動の中で「地域活性化」と言わず「地域豊穣化」と呼びます。


その鍵となる概念が、「風の人」「水の人」「土の人」で、それぞれの「人」には、それぞれの

「作法」があるといいます。


そして地域で行われる行事やイベントが「種」。



今回みなさんが「種」を作って地域に持っていく「風の人」なのであれば、重要なのが、その

地域において誰が「土」で、誰が「水」なのかをしっかり認識すること。

「水」の事情(資金や人材など)を知らずして、その地域で実るような種を作ることはできま

せん。

そして、「土」が誰なのかを明確にすることも重要です。



ここから、いい種に必要不可欠な2つの条件についてお話しいただきます。



<①不完全プランニング>

地域の人たちが積極的に参加してくれるプログラムになるかどうかは、「関わり代」があるか

どうか。

完璧に閉じてしまっていると、周りにいるステークホルダーが関わることができず、新しい人が

参加してくれたり、広がりある活動にならない。

設計の時に、そこまで考えておくことが大切。


<②プラスクリエイティブ>

関わり代を作ったとして、実際にそこに人に関わってもらうようにするためには、その活動

自体が「魅力的」である必要があります。

そのために必要なのが「クリエイティブ思考」。

既成概念にとらわれない、新しいアイディアや発想を生み出せるかどうか。


そしてその近道が、グループで行うこと。

グループの中で「この人たちならばかなことを言っても受け止めてくれる、楽しんでくれる」と

いう安心感が必要。


「クリエイティブ」という言葉には、新しいことを生み出すという意味と同時に、「既存のもの

をぶち壊す」という意味も存在します。


永田さんのこれまでの経験から導き出した「風の人の心得」を、配布資料でご紹介して

います!



続いて、永田さんがセンター長を務める「デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)」

のご紹介。




KIITOのスローガンは「みんながクリエイティブになる。そんな時代の中心になる。」。

そしてフィロソフィーは「地域豊穣化」。


まちづくり、教育、観光、防災、環境、高齢者問題、都市施設、福祉、、、

さまざまなテーマに「+クリエイティブ」で作り上げてきたさまざまな取り組みをご紹介

いただきました。



とにかくお話を聞いていて、目から鱗、そしてワクワクする企画の数々。

しかしそれらも、「アイディアが良ければいい企画になる」というわけではなく、その裏には

綿密に設計された「持続的かつ広がりを持つ種」があったのです。


講義の最後、カエルキャラバンの事例をもとに、永田さんから一言。

「他の地域におもしろい取り組みがあるからといって、『やりたい』だけの待ちの姿勢では何も

変わりません。事例を学んで、そして自分の地域を学んで、使いこなして、働きかけていくこと

が大切です」



3. 
振り返り「印象に残ったこと・新しいアイディア」&感想共有・質疑応答#1
タイトルのように、講義の中で印象に残ったことや新しいアイディアをグループ内で話し合い、
全体で共有していただきました。

質問・コメント①
土を耕すには、どうしたらいい?

回答
「耕す」というよりも「醸す(かもす)」と表現している。
土壌改良ができない中で、いい種が生まれ、強い植物が育っていく、そうして作物の循環を
起こすことで土が豊かになっていくと思っている。
さらに考え方としては、「肥料」「光」「霧」というのもあり・・・。
みなさんは今「水」の人として地域にいると思うので、さらにいい種を作って運ぶ「風」の
力を身に付ければ最強だと思う。


質問・コメント②
防災をテーマに考えていて、どんどん暗くなってしまっていたが、お話を聞いていろいろな
アイディアが浮かんできた。その時に、0から地域の人と関係をつくっていくにはどうしたら
いいか?

回答
地域に既にいる「水の人」の中でも、キーパーソンとなる人を見つけること。社協や市役所もだし、地域によっては宮城さん(事務局)みたいな人がいるはず。そういう人を見つけること
をまずはスタート地点にするといいと思う。


4. 
振り返り「活かせそうなこと・活かしたいこと」感想共有・質疑応答#2

その後、改めてグループ内で上記のテーマで話し合い。


質問・コメント①

これまで永田さんが見てきたものの中で、真逆なもの同士の組み合わせでおもしろい!と

思ったものは?


回答

防災を例に話すと。

防災って、そもそもみなさんにとって「遠い」もの。

そこに参加してもらうには、もっとみなさんに「近い」もの、興味があるもの、引きの強い

ものと組み合わせる必要がある。

ただ注意しないといけないのは、「楽しい」や「面白い」に引っ張られて、本来の目的がうすれ

ないようにすること。(例えば「防災」×「キャンプ」であれば、キャンプに寄りすぎて防災の

要素が薄れてしまうような状態)



質問・コメント②

実際に永田さんがされてきた活動に関わっている人たちは、最初どのように関わり始めた

のか?


回答

夢を語りまくった。

アイディアの元となるものを勉強し、それをもとにちゃんと企画書を作り、夢を描き語り

続けた。

その結果、賛同して協力してくれる人が80人くらい集まっていた。

ボランタリーに参加してくれる人も多い。

そこにあぐらをかいてはいけないとは思うが、そうやって始まる活動もあると思う。



質問・コメント③

パンじぃの取り組みについて、神戸はパンの街というのがあったかもしれないが、それが

ニーズとしてヒットした理由、生まれたきっかけ、高齢者を巻き込めるような取り組みに

ついて聞きたい。


回答

実は、パンじぃが生まれるまでに、ものすごいリサーチプロジェクトをしていた。

パンじぃの場合は、有り余る高齢者男性のエネルギーや時間をどう使ってもらうか、という

ことを考えた。

大事なのは、何かの技術を学んだ後に、それをもとに地域で活躍できること。

パンならその広がりがある、というのも決め手だった。



質問・コメント④

リサーチに時間をかけたと言っていたが、どのように行なっていったか?


回答

私たちのやり方は、「風」「水」「土」という整理の中でリサーチを行った。

そしてテーマが決まると、「種」のリサーチができるようになる。

他の地域のことを調べることも重要だが、その地域において芽が出るような「種」をつくる

ためのリサーチが重要。

そのために、テーマに引っ張られすぎないことも重要。

防災のテーマに設定していたとしても、リサーチをするのは防災だけでなく、例えば「親子が

興味を持ってたくさん来るイベントにはどんなものがあるか?」という視点でリサーチして

みるとか。



最後、永田さんからのコメントです。



ぜひ、楽しくやってください。

今日一つだけ伝えていないとすれば、「シナジー(相乗効果)」について。

各グループの中でもでシナジーを生み出すべきだと思います。

メンバーの1+1+1...を、20にも30にもしていく必要があります。

そのために必要なのが、チーム内の信頼関係と協力関係。

誰かが遠慮していたりとか、自分のアイディアを押し付けていては、シナジーは生まれません。



8. 事務連絡


最後に、主に次回合宿のことについて事務局からの連絡です!
しおりのデータもみなさまに配布しておりますので、必ず全て確認してご参加ください!


・カレー対決ありますよ!
・中間発表があります!(合宿の中でワークに取り組むことで発表内容も少しずつ決まって
くると思います)
・大部屋で男女分かれて寝ます!


2024年9月5日木曜日

【レポート】第3回|地域調査と分析(課題設定)_2024年度なは市民協働大学院

  2024年8月20日(水) 18:30-21:00

場所:なは市民協働プラザ

参加者:受講生28名、チアーズ6名


第3回講座を実施しました!




プログラム

1. オリエンテーション

2. 校区まち協・校区カルテの説明

3. 各チームの宿題取り組み状況共有

4. 講義「地域調査と分析(課題設定)」

5. チーム内での話し合い・発表

6. 事務連絡


1. オリエンテーション

第3回講座、今回ようやく初参加になった受講生の方々がいらっしゃったので、ご紹介!

続いて前回の宿題「まちあるき」について聞いてみると、なんと全チームがまちあるきを

してきたとのこと!(すごい!)

皆さん調査、まちあるきお疲れさまでした◎


ということで、早速今日の講座、開講です!



2. 校区まち協・校区カルテの説明



前回も少し触れた「校区まち協」「校区カルテ」について、より詳しくまちづくり協働推進課の

野底さんからのお話いただきました。


まずは「小学校区ごとのまちづくり」ということで「まち協」と呼ばれるものについて

おさらい。



重要なポイントは、「地域の事は地域の皆さんが決めていくものですよ!」ということで、

まち協も、決して行政主導でつくるものではありません!


そこから、地域経営に取り組んできた組織の歴史を振り返り。



昔は人口も増え続けそれに伴い税収も増え続ける社会でした。

そこに社会情勢の変化が生じ、それぞれの課題に対応した組織や団体がなくなってきて

います。

その一つの現れとして、自治会加入率の減少があります。

(普段地域の活動に取り組まれている皆さんであれば、身に染みて感じられているのでは

ないかと・・・)

那覇市には自治会空白地帯もあり、自治会加入率も下がっており今は14.5%です。

(ちなみにお隣の西原町は約36%。内地は70,80%になるところも!)



現在少しずつ校区まち協も立ち上がり、さまざまな取り組みや成果も生まれ始めています。


小学校区は子どもやお年寄りが歩いていける範囲で構成されているので、活動しやすいという

事で、那覇市としても小学校区単位でのまちづくり協議会を推進しています。


その後、ネットでも公開されている「校区カルテ」について説明していただきました。

他の校区と比較しながらみることもできるので、ぜひ積極的にご活用ください!



■校区カルテについて





3. 各チームの宿題取り組み状況共有

続いて、第2回から第3回講座の間でみなさんが取り組まれたまちあるき・調査について

ご報告いただきました!


<那覇西チーム>

海と夕陽が見える三重城の東家に集まって話し合いを行った。

メンバーの一人がまち協にも関わっているので、そこでアンケートを取るよう段取りを組んで

いる。

企業などもターゲットにしたアンケートなども検討。

目標は「みーぐすくの海岸を映えスポットにする!」ということで、「夕焼けの素敵な海を

眺める時に綺麗な海岸」にすべく活動していく。

アンケートのためのチラシもつくり、最終的には清掃イベントしたいなと思っている。


<小禄チーム>

地域を決めていくにあたり、メンバーの一人が住んでいる垣花小学校区でコロナ前まで行われて

いた小さなお祭りを復活させたい!という話に。

ということで、自治会長とPTA会長にヒアリングを行った。

自治会長としては「祭りはしたいけど、もう動けない」、PTA会長としては「自治会と全く接点

がない」ということがわかったので、その二者をつなげる場を作ろう!というところまで話が

進んだ。



<首里チーム>

平良町の自治会館に集合。

石嶺はある程度形が出来上がっているということで、城北、大名、経塚あたりをまちあるき

した。

テーマとしては、子どもを起点に親御さんやシニア層など全体を巻き込めたらと思っていた。

自治会の後継者不足、世代を超えた交流がない、集まれるイベントがない、等の課題がみえて

きた。

その中でも、子どもたちから多く上がってきたのが、公園が少なかったり、遊具等が少ない

こと。

ラジオ体操や子ども食堂など地域の中にいろいろタネはあるけどもうまく連携が行われて

いないイメージ。

大名地区はお店が無いのも課題かもしれない。



<新都心チーム>

まちドライブとまちあるきをした。

安謝地域を中心に動こうかと思っている。

中の道が狭いと感じた。

防災をテーマにまちあるきしてみた。安謝地域の自治会は5つあった。世帯数や人口統計を

確認してみた。加入率は20.7%。戸建てが多いのも影響しているかも。

5年間の推移を見ると人口が減っている。転出が多いみたい。出生数が10人未満。

防災観点だと道が狭いのは気になった。



<真和志チーム>

繋がりや思い出を残したい、という視点でまちあるき。

地域のつながりが薄いのでは、という仮説を基に地域を選んだ。真地小あたりをまちあるき。

お墓が多く、ちょっとしたお墓参りみたいだった。

自治会の集会所が多く、拠点はしっかりしている。

みえてきたのは、街灯が少ない、道が狭い、夕方街歩きしたが、バスがどんどん通って

危ない。

真地自治会にも訪問、自治会長にも会えた。コロナの影響もあるのか、若者が減っているとの

事だった。データで見ると児童数は増えているので、子どもたちと自治会をつなげられる

ような活動ができるかもしれない。



<中心市街地チーム>

まちぐゎー(商店街)に焦点を絞ってまちあるき。

コロナの影響でシャッター街になってしまっていたり、そのシャッターや柱に落書きも。

商店街にはさまざまな通り会や組合が多くあるのでそこで話を聞きながら進めていきたい。

「人が集うまちづくり」というテーマで、課題のある地域で、「人が集うイベントなどを発信」

「地域と一緒にワクワク」「落書きをアートに昇華」という3点を中心に活動していきたい。



ぼんやり課題が見えているチームもありますが、集めた情報をどう扱い分析するのか、

どうやって地域や課題を絞り込みしていくのか。。

稲垣さんに聞いてみましょう!


4. 講義「地域調査と分析(課題設定)」



本日の目標は「校区を絞る」「テーマを絞る」。


まちあるきをしたことでいろいろ見えてきて、課題やテーマを絞りつつあるチームもあるかも

しれませんが、ここで改めて「なぜそれをやるのか」を今一度深めてみましょう。


レジュメを活用していきます。



まずは、地域の「気になる」について「見立て」を行いましょう。


まちあるき等で調べた事から、みなさん少しずつ「見立て」が出来てきているかもしれま

せん。

では、その「見立て」とはどういうことなのか。



ということで、受講生のみなさんも「見立て」にチャレンジ!



今回は、スクールソーシャルワークにおける「インテーク」を事例にやってみます。


みなさんは上記の事例から、どのような「見立て」を立てましたか?

稲垣さんの「見立て」例はこちらでした。



今回はソーシャルワーカーの視点でしたが、地域に向ける「見立て」もあり、「地域診断」と

いう言葉もあります。

「見立て」において重要なのは、「そもそも当事者は困っているのか?」という視点。

もし当事者が困っていないのであれば、さまざまなプランを立てても役に立たないことも

あります。


次に、仮説を考えてみましょう。

さまざまな「見立て」から仮説を組み立て、「課題の言語化=テーマの絞り込み」を行っていく

フェーズです。



「仮説」=最も確からしいと考えられる「仮の答」。

ある論点に対する、あくまで現時点での「仮の答」で構いません。



今後の流れは、以下のようになります。



ここで、改めて前回もお話しした調査やデータ収集の方法についておさらい。

文献資料や、記念誌、写真集なども参考に、統計データの情報補強を行っていきましょう。


事例として、曙小学校区や宜野湾市の志真志での取り組みを紹介。

他の地域の取り組みも参考にしながら、自分達の地域での課題=テーマを絞り込みと企画設計

をしていきましょう。





5. チーム内での話し合い・発表


休憩を挟んで、宮道さん担当のワークへ!


前回から今回の講座までの宿題で、「現状把握」を行いました。

今日のゴールは、「課題抽出」まで。

対象とする地域の、仮説としての課題を設定していきましょう。


ワークでは、

1. チームで取り組む「エリア(小学校区)」と「テーマ・課題」の設定(=「仮説」づくり)

2. 設定した理由

3. 追加で調べること

を整理していきます!



ということで、まずは模造紙作りから取り掛かり、まとめたのちにそれぞれ発表!



<真和志チーム>
調査は真地・識名・上間小学校区を対象に。
課題設定は、交通の便が悪く、また歩きづらい、買い物をする場所が少ない、、など。
地域にいる弱者や、どういった営みがあるのかを知る。
追加で、繁多川公民館や識名児童館から地区の情報を得に行く予定。
公民館や小学校などの拠点から遠いところに住んでいる人の情報も撮りにいきたい。


<新都心チーム>
エリアは安謝小学校区。
課題設定と理由は、歩いてみて道路が狭いと思ったこと、またみんなが使える公共施設が
少ない、建物の老朽化、浸水区域、街灯が少ない。
地震や津波の災害時に逃げ遅れるリスクがあるかもしれない。
追加で調べることとして、上記の課題の裏付け。
来月、自治会の飲み会に誘われているので、そこで本音を聞いてきたい。


<小禄チーム>
エリアは垣花小学校区。
ここはモノレールを挟んで二つに分かれているが、片方の地域が高齢化などでちーんとした
住宅街。ここでコロナ前まで行われていたお祭りを復活させるために、自治会とPTAをつなげるような
取り組みをしたい。そして、お祭りをきっかけに繋がりが生まれたらうれしい。
追加で調べるのは、自治会やPTAの話を聞くのはもちろん、地域の子どもたちや、町内のお店、
ケアハウス、グループホームの話を聞いていきたい。


<那覇西チーム>
課題は、みーぐすくの海岸が汚いこと。
わかったことは、「訪れる人が少ない」ということと、「夕焼けがとてもきれい」ということ。
追加で調べるのは、地域の人にとってみーぐすくがどんなところなのか、ということを深めて
いきたい。加えて、海辺の管理者や管理方法を調べていく。そして、天妃小学校区のまち協に参加してきたメンバーからの報告!
現在の会長が、過去の協働大学院の受講生ということで、アンケートなどにも快くご協力
いただけるということで、今後連携を図っていきたい。


<首里チーム>
エリアは城北小学校区。
問題が散在しているが、その中でも設定した課題は「世代がつながるコミュニティが不足して
いる」ということ。まち協や自治会の活動もほぼ0に近い。
課題設定の理由は、子どもたちに目を向けたときに、遊ぶ場所がない、というところ。
その理由として、特に部活をしていなかったり両親が共働きで不在、つまり貧困に近いような
家庭が取り残されているのではないか、という仮説を立てた。
追加で調べることは、課題に関するデータ。他にも、自治会へのヒアリングも行っていく。



<中心市街地チーム>
エリアは壺屋小学校区。
理由は、アーケード街の地域がこのエリアに該当していて、高齢化が進んでいるエリアで課題が山積しているなということ。
課題としては、コロナの影響も踏まえた観光の部分、アーケードの老朽化などの安全面、
そしてアーケードができた歴史的背景に課題があるのでは、という見立てから始まった。
課題設定で見えてきたこととして、観光客に依存しており那覇市民の利用が少なかったり、
高齢者が多いからなのか、アーケードの老朽化やお店の人の高齢化が進んでいる。
また利害関係があるからか、まちとしての統一感にも課題を感じた。
さらに、道が狭かったり、人が集まる場所がないというところも。
他にもいろいろ課題がある中で、「それが本当に課題なのか、地域のみなさんは困っているのか」
を確かめるためにアンケートをとっていきたい。
その中で、観光客に依存していることもあり、観光客に焦点を当てた方がいいのか、地元の人に
焦点を当てた方がいいのか、そこも考えていきたい。


みなさんの発表に対して、宮道さんからのコメントです。


これからは「見立てを束ねて仮説をつくる」をずっと繰り返していきます。
行ったり来たりしながら、誰が何に困っているのか、を突き詰めていくので引き続き頑張ってください!

最後に、一言。 例えば何度か出てきた「世代交流が少ない」というもの。

これはあくまで現象で、それで誰が何に困っているのでしょうか?

見えていることの裏に誰がいるんだろう、それをぜひ深めてみることでより本質に迫れると思うので、

そこまで踏み込んでみてください!



最後に石垣が締めくくりました。



調査って、一回やったら終わりじゃないんですよね。

調査でわかったことを確かめて、さらにわかったことをまた確かめて、ということの繰り返し

ながら、「自分達は絶対これに取り組んだ方がいい!」ということを見つけていくことになり

ます。


この後の進め方ですが、じゃばら手帳の中にも「こういうことを調べておくといいですよ」

ということが書いてありますので、それもぜひ参考に!


例えば「社会の要請」は、今回も話があったように「その解決策って、本当に当事者の方達は

求めているのか?ありがた迷惑になっていないか?」というのを確かめる作業です。

もう一つ、個人的に重要だと感じているのが、「対応する施策・アクションプラン・社会サー

ビス・事業」。自分達が今から取り組もうとしていることって、実はもうすでに誰かが考えて

いたり取り組んでいないか?もし既にあって、それでもうまく行っていないのであれば、どこに

課題があって、+α何ができるか、という提案にも繋がります。

ぜひいろいろ調べてみてください!



6. 事務連絡


最後にお約束、事務局からの連絡です!

みなさん、10日(火)は相談会がありますからね〜。


7. おまけ

今日のチアーズの皆さん!他にこうさん、りささんもいらっしゃっていました!
(全員写っている写真がありませんでした・・・!)

チアーズの方が撮ってくださったワイド写真。

以下は、みなさんの模造紙作成の様子。


そして講座後もエレベーター前で打ち合わせをするみなさま。
今回もお疲れ様でした!