第3回公開講座レポートの後編です。
振り返りと質疑応答
お話を聞いた後は、自分の中に学びを落とし込む時間です。
ふりかえり1
まずは「印象に残ったこと、自分にとって新しかったアイディアは何ですか?」
というテーマで、3〜4人一組となって講座の感想を共有。
その後、質疑応答をしました。
Q. イベントを始めるきっかけ、「初めの一歩」について詳しく伺いたい。
▶︎「ちびっこうべ」は、ドイツ・ミュンヘン市で長い歴史のある
「ミニミュンヘン」(※)を参考にした。
ドイツは職人のまちなので、靴屋さんや花屋さんなど、店のタイプに幅があった。
ところが日本でもそれを参考にした取り組みはあったが、どこか違和感があった。
プロに学ぶ部分が弱いと感じた。こういう「違和感」は大事で、
それが「ちびっこうべ」の初めの一歩。
ミニ神戸では、神戸ならではの「食」から着想した。
最初の一歩を踏み出すときは、地域の素材や特性を大事にしないといけない。
それがまちのオリジナリティになる。
(※)ミニ・ミュンヘンは7歳から15歳までの子どもだけが運営する「小さな都市」
Q. KIITOを継続できているのはなぜか?
▶︎KIITOの役割「創造拠点」ということ(旗)を掲げたからには、
子ども・高齢者・働き盛り世代、つまりは全ての年齢層が関われることを
提案していく責任がある。
「ちびっこうべ」や「パンじぃ」などは子どもや高齢者が対象だけれど、
ゼミでは中間層が関われる。
最終的には地域課題等を解決できる人材を育成していく。
「ユメイエ。」という、建築家から建築のことを学んで、
子どもたちがイメージする夢の家を創り出すプログラムもあるのだが、
それを学校で実施している。そうすることで神戸の子どもたちが豊かになっていく。
ぜひ、沖縄の建築家ともやっていただきたい。
Q.「公園で仮設のピザ窯」(※)の企画について、その後のまちの変化はあったか?
▶︎普段交流のない地域の人たちが談笑することで、新しい連鎖が生まれる。
「談笑の価値」で、食べながら談笑することで、困りごとを共有する人が現れたりする。
一つのプログラムがさまざまな活動と連鎖して生まれるようになると、すごく面白くなる。
(※)プラスクリエイティブゼミでうまれた、「公園+クリエイティブ」のプログラム。
公園にピザ窯を仮設して、「食」を通した地域交流の場を創造した。
ふりかえり2
ふりかえり2は、お話をきいて「活かせそうなこと、どう活かしていきたいか」
「これから活かしていきたいこと、活かしたい場面はどこか」をテーマに話あいました。
Q. クレームが来た時はどんな対応をしているか?
▶︎地域を二分するようなことは、絶対にやらない。ただ、あきらめはせず時期をみる。
また、地域が変わることに対する反対がある場合は、
大きく影響しない程度で、小さくやってみる(トライアル)。
許可をとってまずはやってみると、反応があることが多い。
そこから受け入れることもよくある。そして、文句を言う人は、
関心がある人なので、最終的には協力者になりうる。
想いがある人には寄り添って、時間をかけて関係をつくることが大事。
Q. 神戸はおしゃれなので、高齢者を巻き込めたと思うが、沖縄ではどうしたらいいのか?
また、KIITOでの取り組みを参考にして実践してもいいのか?
▶︎沖縄でやれば、沖縄のオリジナリティが出るので、ヒントにしてくれて全然OK!
沖縄はポテンシャルが高く様々な文化にあふれているので、
いじりがいのあるものが山のようにあるはず。
そこを楽しむといい。まずはやってみる!
沖縄は、滞在して一緒につくりたいくらい素材に溢れている。
Q. アウトプットについて伺いたい。
▶︎プロジェクトの紹介に大きく貢献しているのは1分動画。
動画記録をしっかり残しておくことは大切。長くても2分程度。
1分の動画には価値がある!
企業とのコラボはたくさんやっているが、企業側のメリットを考える必要がある。
企業のニーズに応えながら、自分たちにとって価値のあるものを創れるか考える。
相手を知りモチベーションをあげつつウィンウィンの企画をつくらないと、長続きしない。
まとめ