2023年7月18日火曜日

【レポート】なは市民協働大学院2023開講しました!


2023年7月11日(火)18:30-21:00

場所:なは市民協働プラザ

参加者:受講生32名、チアーズ9名


なは市民協働大学院2023開講しました!




なは市民協働大学院とは、地域課題の解決に向けた動きを促すコーディネーター的人材の

発掘・育成を目的とした市民講座です。

地域の現状把握から企画提案までの流れを通して、必要なスキルを学んでいきます。

今年は35名の受講生と共にスタートです。






1.学長挨拶


まずは、なは市民協働大学院の学長である知念覚市長による激励の挨拶を頂きました。






2.チアーズ自己紹介


全ての講座のファシリテーターを務める石垣綾音さん進行のもと、

まずはチアーズの皆さんの自己紹介です

チアーズとは、協働大学院のOBOGや地域活動を行うキーパーソンで構成する応援団の事で、

豊富な知識や経験で、受講生の企画提案などをサポートします。

それぞれ那覇の好きなところ、那覇の嫌いなところを話して場を盛り上げてくれました。




3.自己紹介

 座席をひとつの円形にし、これから共に学び合う受講生の自己紹介です。

 皆さんそれぞれの想いをひとり1分程度にまとめて話してもらいました。

 これからの活動の中でどのように実現化していくか楽しみですね。




4. 大学院 プログラム概要説明


那覇市若狭公民館の宮城潤館長から大学院についての説明を行いました。

本講座で身につける3つのスキル(じっくり、しっかり、ちゃっかり)や、

企画づくりのプロセスについてなど分かりやすいスライドで共有して頂きました。





5. グループ分け、グループワーク


アイスブレイクして、地域グループ分け(小禄・那覇西・中心市街地・新都心・真和志・首里)

をし、ファシリテーターを務める石垣綾音さんオリジナルのカードゲームをしながら、地域のこと、地域への想いをチーム内で共有して頂きました。



山か海か・・・今年は、山が多かった!!

どの地域に興味関心がありますか?

グループに分かれて地域について話してみよう!


カードを5枚づつ配り、親(スタートする人)を決めます。

親は手元から聞きたい質問のカードを選び読み上げます。


 親以外の人は答えを考え、発表します。


一番ナイスな答えの人にカードをあげます。


一番多くカードを集めた人の勝ちです。




6.グループの決意表明



・小禄 「楽しむぞ!! O(おー)6(ろく)!」




・新都心 「新都心 New Heart チーム!」




・中心市街地 「那覇の中心から協働を叫ぶ! ナ ハ ♡」



・真和志 「いちゃりば〜真和志!」




・那覇西 「Let,s Go! 那覇西!」


・首里 「 みんなでなろう! 首里原人!!」


グループでの笑顔とパワーいっぱいの決意表明でした!
個性あふれる受講生のみなさんです。これからの展開が楽しみでワクワクしています。 



2023年7月3日月曜日

【レポート】公開講座『今、なぜ「小学校区のまちづくり」なのか!?』

2023年6月24日(土)14:00-17:00

場所:なは市民協働プラザ2F なは市民活動支援センター 会議室①

参加者:一般参加者・チアーズ含め約50名


第0回 公開講座を行いました!


2023年度なは市民協働大学院は、開講に先がけステキなゲスト講師をお迎えし、第0回講座を公開で行いました。

一般申込の方とチアーズの方々も含め、総勢50名以上で楽しく学びました。



第1部:講演『今、なぜ「小学校区のまちづくり」なのか!?』 牧野篤氏(東京大学大学院教授)

第2部:なは市民協働大学院2023について

   ・なは市民協働大学院2023概要

   ・なは市民協働大学院OB/OGの活動について


開会 挨拶


那覇市まちづくり協働推進課 屋比久課長より開会の挨拶をいただきました。


第1部:牧野篤先生講話 講演

「ちいさなしあわせ」を重ねる 〜  今、なぜ「小学校区のまちづくり」なのか!?   〜

コロナ禍を経て、居場所がなくなった若者・子どもたちが急増しました。

社会に居場所ができると、子どもたちは自立(自律)します。話せばわかってもらえるという信頼感が自己肯定感を強めます。社会教育の学びを通じて、人々のつながりや関わりを作り出し、協力し合える関係としての土壌を耕しておくことが求められています。



地域(ふるさと)をつくる公民館

明治以降の日本社会は、小学校区を基本に作られ、現代も小学校区単位の社会づくりは維持されています。戦後は小学校区を基本に公民館がつくられました。当時の公民館の様子を映像で見ると、社会の最先端だった公民館。新しいことを見せてくれて、体験し実感できる場でした。公民館・社会教育はこの社会をみんながつくりみんなが愉しく暮らすための地下水脈と言える。普通は気づかないけれど、無くなると困ってしまう。水脈が流れていくことによってその上に緑が生い茂っていくのだと考えられている。社会教育がしっかりしていると、社会に(それぞれの)「目的」が生まれる。一般行政は社会教育の基盤の上で、有効に機能する。

社会教育は社会を永続させるための人々の関係を耕す「営み」でこれを「学び」と呼びたい。


社会教育は生きるを支え、みんなが同じように生活できるように基盤を整えて(共生)、その上で生涯学習という、ひとりひとりが目的を持って生きていけるように(多様性)して行きましょう。

社会教育は生きるを支える。生きるを共にするのは持続可能な社会の実現につながる。「共に生きる」から、「生きるを共にする」に言い換える。

お弁当持って来てみんなで食べようが「共に生きる」で、みんなで持ち寄って大皿で互いに食べさせ合う、みんなで食べようねが「生きるを共にする」と言う感じ。誰もが役割があってそれを持ってきて、それをみんなで共有して一緒に生きて行きましょうねというのが、生きるを共にするということ。


学生が「コロナが終わってようやく令和の時代にになりましたね」と言う。それまでずっと昭和を引きずっていた。平成は激動なのに空白。バブルも崩壊し経済もガタガタになり、阪神淡路大震災や東日本大震災もあり、変わらなければならないねと言われていたのに変われないでいたのが、コロナ禍でようやく変わらなければいけない方向に変わり始めた。

日本社会は転換点
日本社会は今転換期です。後40年で総人口8人に一人が認知症でコニュニティを作らないと壊れてしまうのではないかという危機感があり、国のコミュニティ政策で厚労省でも国交相でも孤立孤独対策をあげています。
厚労省は専門性が強過ぎて、問題が起きてから出ないと対処出来ない。
国交相は空間設計はできるが、どうしたら心地よいのか、どうすれば助け合える関係性を作れるのかはわからない。
どちらもうまくいっている事例を調査研究すると、社会教育が大事だということになる。社会教育活動こそが地域コミュニティを作る。どれも学びを基盤にしないと機能しない。学びが社会の基盤となる。

地域教育とコミュニティ改革
2020年から新しい指導要領が始まりました。2015年に社会に開かれた教育過程として、学校で教育過程を終えることはできませんと言っている。この先、人生100年と言われる時代に、学校が関われるのは幼稚園から入れても15年。その後80年学び続ける力が必要で、探求する力、生涯学び続けるための基礎能力をつけることが大事。先生方の教え方も変えていかなければならない。

コミュニティ・スクール (アクティブラーニング・チーム学校・地域学校協働活動)

学校を開いて地域の人に入ってもらいましょうから、学校から子どもを地域に出しましょうになってきている。

子どもたちが学校で学ぶことは知識ではなく、それ以降、探求する力。子供に寄り添って子どもと一緒に喜びあって、更に探求し続けるように教え方を変えてくださいとなっている。(教員資質向上答申)


校長先生をチームリーダーとして、学校がチームとして機能するように、学校組織の組み替えをしてくださいと

なっている。現状の先生が多忙な状況は変えなければいけない。部活の社会化、公務文書減らす、先生方が子どもと向き合う関係を作る。学校に地域が関わって支援してもらうような関係性を作る。(チーム学校答申)


それらを受けて、地域と学校の関係性は、今までは学校に地域が関わって行って、学校の中で先生方が教育活動が完結できるように地域が支援してくださいという関わりだったが、これからは逆にしてください。学校と地域が一緒になって子どもを育てるので、子どもが学校の中で学び方や探求の仕方を覚えてくるので、地域に出て地域の方と一緒に探求活動を進めて、新しい知識や価値を発見したり作ったりして、また学校へ戻って教えあって、また地域に出てきてと言う風に、地域が関わる以上は地域に任せてくださいと言えるような関係性を作る地域学校協働活動答申)のが本来の考え方。この3つ合わせてコミュニティスクールにしてください。


学校の変質

コロナ禍で学校が一斉に行くところでは無くなっている。全国的に25万人(小中学生クラスに1〜2名くらい)が不登校。このうちの多くの子どもたちが不適合で行けなくなったのではなく、選択的不登校(自分から行かないことを選んだ子)が急激に増えた

勉強は好きだけど学校が嫌い。コロナ禍でオンラインで授業を受けることを覚えてしまい、久しぶりに学校へ行

っても、友達には会いたいけれど、先生の授業が退屈で受けたいと思えなくなったと言う。

東京では進学希望、全日制希望9割を切った。多くは通信制に流れている。

学校に行かなくても学べること、オンラインでも社会に関われることを知ってしまい、みんなで一緒でなければならないことがわからない。学校が機能不全。


一方、高齢者では・・・


かかわりが大切な社会

運動と栄養について良い習慣を持つことに更に社会参加が加わると死亡率が大幅に低下する。(静岡県の高齢者コホート研究結果を紹介)死亡率を下げる要因として、運動と栄養について良い習慣を持つと3割下がる。更に社会参加が加わると5割下がる。ひとりで学ぶことも大事だけど、仲間と笑って過ごすことが長生きの秘訣。 また、孤食と死亡の関連についての調査では、同居しているのに孤食の男性は死亡リスク高く、独居でも共食習慣があると死亡リスク低いことがわかっている。

高齢者の認知能力に関して、記憶力を基本にした能力は訓練して上がり40代をピークに下がっていくので、これまで蓄積型の知識を活用して生きていく社会だったので、60.70で定年は理にかなっていたけれど、今は言語能力と問題解決能力は伸び続けることがわかっている。良い人間関係がある人の方が伸びやすい

小学生時代にボランティア経験を積んだ子は社会貢献意識が高まる参加・協力を経験した子どもは、他者のために行動することを好み、利他性と互恵性が高まり、他人への協力を好み、国への誇りを持つようになる傾向がある。

「かかわり」が子どもを含めた人々の精神や意識のあり方を決める。

島根県益田市の取り組みの紹介 益田版カタリ場

益田市は過疎地で合併して大きくなった。大学がないので、高校卒業後9割が地元を出て2割しか戻ってこない。地域教育(歴史、文化、産業、偉人)に力を入れるが、裏目に出てつまらないと言われる。大人の都合で縛り付けてはいけないし、出て行くのは仕方がないが、つまらないと言われたままでいいのか!と地元大人と高校生が一対一で語り合う取り組みを始めた

語る会のルールは…自慢話はしない、叱ったり指導したり教えたりしない。どれくらい失敗したか、どんな思いでこの地域にいるのかを語る。「どんな人になりたいか」地元の大人と高校生が語る。この取り組みは評判が良く、市民4万人中5千人の市民が語った経験がある町となった。

対話を繰り返すことで、高校生がこんな大人になりたいと言うようになり、高校生が小学生と語りたいと言いだし、中学生になった子達が後輩たち小学生と語りたいと言うようになり、先輩たちがロールモデルに。そして子どもたちの語る姿を見て大人も世代の壁を超えて語り出した。その結果、子どもたちの7割が地元に帰ってきたいと言うようになった。

それを受けて校区ごとに子育て協議会が発足。子どもがいるいないに関わらず大人たちが組織して、毎月語り合いを続けて、子どもたちは、失敗しても大丈夫と思えて来たと言う。学校では失敗してはいけないと思っていたけど地域にはスペシャリストがたくさんいるからと。大人たちも子どもたちと一緒にやることで新しい発見があっていいと言う。
5年くらい経過し、子どもたちも一緒に地域のこと考えたいと言い出し、公民館を拠点に中学生が地域活動チームを作って活動を始めた。公民館が地域の大人とつなげて、一緒に活動するようになった。

「人が育つ町」今では 幼・小・中・高と、in 地域の中でやってもらう、about 知る、for 地域のために活動する、with 次の世代と一緒になって地域を作っていく循環を作りましょう、という益田市の施策になっている。
子どもたちがお年寄りが孤立することを心配し、お年寄りを招いたイベントを開催したり、地域のもので商品開発したり、小学生の面倒見たり、益田市は魅力的な町になり、Uターン、Iターン、全国から学生インターンシップが増えている。

FOR ALL の上に BY ALL
FOR ALLみんなのために行政が準備しますよ。機会を保障しますよ。と言うことをしてきましたが、その上でBY ALL(相互承認)な形に変えていくことが必要なんじゃないか。
岐阜のコミュニティスクールづくりで起こったこと。コロナで子どもたちが高齢者を心配して、自分たちで作ったマスクを送った。その後、子どもたちからもらって感激した高齢の方々が子どもたちのために作って送りあった。「学び」=「よきこと」に気づき、実践する。社会に「共通善」を実践する営み。

横浜市では中学生が自治会の役員をしている事例なども出てきている。やらせているわけではなく、自分からやりたいと言ってやっている。批判したり指導したりしてはいけないことになっていて、話し合いをして大人と子どもで決めていく。相手に対する配慮、慮る、想像力を働かせていく関係性ができていく。誰もが当事者になる
これまでは個人をベースにして「マズローの法則」物質的なもの(衣食住)が充足していくと、精神的なものに欲求が高まって行って自己実現することが最高にいいこと、とされていたが、そうではなくて「ジグソーモデルうまくいい環境にはまると、周りから色々引き出してもらえて、自分がどんどん違う新しい自分になっていくという面白さが生まれてくる。大人に囲まれて期待をされたり、自分がこれをしてみたいと言うと一緒にやろうと言ってもらえてやってみたり、はまると育つ。「はまる」とは認められること。受け入れられ、受け止められること。お互いに思いやり、一緒にやること。だから、失敗談を聞きたい!と子どもたちは言う。

新しい三世代 社会は三世代の中抜き(働き盛りの親世代抜き)でつながっていく。じじばばが孫の面倒を見る。家庭内三世代から都市内三世代。地域で子どもたちを見ていく。


みんなが主人公になる構え 対話しよう。学びほぐし、学び続けよう。先入観を壊し学びなおす。新しい自分とみんなを発見し続けよう。AARサイクル まずやってみよう。


AAR Anticipation楽しいことを予測する(ウキウキ・ワクワク)Actionやってみる Reflection振り返る(→評価しない) AAR循環からAAR代謝。


お互いの関係性の中でAAR。PDCA(Plan計画、Do実行、Check測定・評価、Action対策・改善)なんてやらなくても、どんどん次に新しいものに変わっていく面白さを楽しみ続けていくと、子どもたちを巻き込みながら、自分も巻き込まれて新しい街ができていくんではないか。関わりを紡ぎあっていくことにつながる。

恩送り。もらったら返すのではなく送り続けていく。

小学校区の〈ちいさなしあわせを重ねる社会〉をふるさとに。

「草の根」から人間関係を耕して、社会基盤を整える。穏やかな「共感共同体」を多様に・多重につくる。

みんなが楽しいよね、嬉しいよね、を共感しながら、関係性を作っていけるような社会になっていく。

その単位を「校区」にしておけば、学校に通っている関係を基本にしながら、気持ちを重ね合っていくことができるんじゃないか。そんなことを皆さんの小学校区のまちづくりに組み込んでいただけると、楽しいことが起こるんじゃないかと思います。



第2部:なは市民協働大学院2023について



NPO法人地域サポートわかさが企画・運営を受託しております。

実際どんなことをしているかをお知らせします。

牧野先生の話でこれからどうしていきたいか…ワクワクしたところで、なは市民協働大学院2023

那覇市主催で行う

地域課題解決に向けた動きをできる人材を発掘・育成 するものにしてください

地域コミュニティで活躍していただく、地域コミュニティをつなげていく


企画コンセプト じっくり、しっっかり、ちゃっかり
地域の現状をじっくり鳥の目、虫の目で観察・把握して、地域の中に隠れた課題を発見。発見した課題に対し、関係する人々をしっかりつなぎ、しっかりした企画をきちんと実現できる。課題に真摯に取り組みつつも、周りのみんなとちゃっかり楽しんで、いつの間にか仲間を増やしていく。と言うのを目指して行う
というのが、なは市民協働大学院です。

全8回プログムで考えています。プラス今回、第0回として公開講座を行なっています。

実際、地域を思い返してください。地域課題が複雑化・深刻化そして複合化している。 そんななかどうしよう。社会状況も変わっていて、予想困難。変動性、不確実性、複雑性、曖昧性、解決に特効薬はないと思います。
市民が主体的に自主的に取り組んでいく課題に対する取り組み、何年か後にいつの間にかなくなってることってないですか?地域課題に取り組むことは重要だけれどそれだけだとしんどい。解決に時間のかかるものに対して継続するって難しい。活動そのものを楽しめるようにすることは大事。
活動そのものを魅力的にしていけるような人材になって行こう♪ 課題も視点を変える。新しい価値を見出すことにより課題が解決する。課題解決≒価値創造。

じゃばら手帳、協働の手引きを活用し、活動しながら学んでいくのが大学院。
まず地域のことを調べます。そして「こんなことに取り組みたい」と言う企画者の思いがないと、いい企画にならないし継続できない。企画への思いが大事、ニーズあるのか、課題、過去のもの、類似したもの、どう取り組むかではなく、この課題がどうなっていることを望むのか、そのためにどうするのかこの課題って本当に課題?と問い直す。
例えば「少子高齢化」これは課題ではなく、現象。視点を変えると課題ではなく資源。社会経験豊富な方々がたくさんいる。どんなニーズがあり、どんな施策があり、どんな方が関わっているのか、求めているのは誰なのか、整理していく。ステイクホルダー、一緒に活動していく仲間になるかも。そして 誰をメインターゲットにするのか見えやすくなる。事前の課題設定がしっかりしているといい企画ができる。 実施した後に想像と違うことも出てくる・・・見比べるためにじゃばら手帳、実施して振り返って評価。大学院は課題設定から企画を作っていき全8回の企画発表まで。
【第0回】6月24日(土) 今、なぜ「小学校区のまちづくり」なのか?! 講師:牧野篤
【第1回】7月11日(火)18:30~21:00 開講式・オリエンテーション
【第2回】8月 1日(火) 18:30~21:00 グループ分け・地域調査と分析
【第3回】8月22日(火) 18:30~21:00 地域調査と分析・課題設定 
 講師:稲垣暁・宮道喜一(DMPO)
【第4回】9月12日(火) 18:30~21:00 企画づくりのコツ「地域課題×活動の魅力」
 ~不完全プランニングとプラスクリエイティブ 講師:永田宏和
【第5回】9月30日(土)~ 10月1日(日)
 企画づくり強化合宿 「森の指令ゲーム」 講師:藤井晴彦
「ロジックモデルと仮説評価」 講師:宮城潤
 企画アイディア出し/カレー対決/中間発
【第6回】10月24日(火) 18:30~21:00
 共感を広げるコミュニティ・オーガナイジング 講師:安谷屋貴子
【第7回】11月14日(火) 18:30~21:00
 企画ブラッシュアップ/発表準備 「プレゼンのコツ」 講師:石垣綾音
【第8回】12月9日(土) 14:00~17:00 最終成果発表会/修了式

提案して終わりじゃなく、ちっちゃくてもいいので自分たちがワクワクしながら一歩踏み出してもらう。


なぜ小学校区のまちづくりなのか?社会の変化、いま求められる関わり、わくわくしながらやっていくこと、ちいさなコミュニティを作る基盤を作る。


受講生がどんな提案をして、どんな準備をして活動をしているのか、なは市民協働大学院OB/OGの2019首里チーム、2022那覇西チーム、首里チームの発表をしていただきます。

OB/OG発表「2019首里チーム」

「高齢者ワクチン接種支援プロジェクト」

一言で言うと、校区まち協が、高齢者にワクチン接種予約支援を、地域で会場を設置して行ないました。

首里チーム2019 ゆるいつながりで、その後も集まったりしています。なは市民協働大学院受講中は、机上で調べ、実際に町を歩いて、現象と課題をたくさん知りました。

自助、共助、公助の間に所で近助」を入れる。平常時から顔の見える近所の方と災害の時は助け合う関係を作っておく(近助)という「独居高齢者を近所で近助」がワクチン接種支援プロジェクトの原型です。

接種券はあるけれどネットや電話でなかなか予約が取れない独居高齢者をサポート。まずはじめに大名小まち協

が予約をお手伝いし、石嶺小まち協が見学に来て、次々広がって行った。そこで民生委員、地域包括支援センター、まちづくり協働推進課に協力を要請。要請の結果、市長のご英断により実現!ひとつのまち協・実施会場から始まったものが、最終的には11まち協・8会場、那覇市全域の取り組みに広がりました。

なは市民協働大学院で思いを共有→緩いつながりが続く→つながると動く→次のプロジェクトにつながる。

首里チーム2019と2022・2023も繋がって一緒に動いていきたいと思っています。


OB/OG発表「那覇西チーム」



那覇西防災は愛だ!チーム 天妃小学校区の地域防災を考える「天妃ぼうさい井戸端会議」
那覇市の津波ハザードマップでみると天妃小学校区のほとんどが、危険な地域です。学校やPTA、自治会、まち協だけに任せるのではなく、子どもたちを中心に地域全体で一緒に取り組みたいと考えました。
ジュニアリーダーの会」として、子ども達 が「自分の命は、自分で守る」活動をする。通学路の安全マップを
つくり「こども110番の家」「避難場所」を知る。こどもの頃から、防災意識を持つことで、10年後、20年後
の防災リーダーを目指します。そして、わたしたち大人が、スクラムを組んで、子どもたちの安全を支えていく。

防災居酒屋おやじの会地域の危険な場所、倒れそうなブロック塀はないか、おやじの会で、できる活動があります。天妃防災おしゃべりCaféスクールゾーンは安全なのか、非常食はどうしようか、ママさんの会で、できる活動があります。そして防災じんぶん喫茶」として、戦後の混乱期を生きぬいてきた、おじーおばーにも参加してもらう命を守る知恵「ぬちぃど宝」を、私たちや子供たちに伝えてもらう。

そのようなグループ活動をしながら、みんなで集まって、ユンタクする場が「ぼうさい井戸端会議」です。

難しいことは一切しません。冷たいビールを飲みながら、ゆるーくおしゃべりをする。

アイデアを出し合って、無理なく活動することで  顔の見えるお付き合いをしたい。高齢者の居場所ができ、「生きがい」ができ、世代間交流に繋がり、文化の継承ができる。地域を構成する一人ひとりが、持っている力を発揮し、自らの意思決定により、自発的に行動できるようにする。

「ぼうさい井戸端会議」からスタートして、将来像としては「まちづくり井戸端会議」に発展させることを目指していきます。そんな仲間を「1年間に5人増やす」ことを目標に掲げ、グループラインを作って、メンバー募集をしました。3名でスタートした活動ですが、多くの賛同をいただき、現在のメンバーは28名。

多種・多彩なメンバーで活動しています。

これらの取組みは、東京大学が実施した「チャレンジ!!オープンガバナンス2022」にも、エントリーすることができました。

冷たいビールを飲みながら、あちこーこーの焼き鳥を食べながら、おしゃべりしたいなー、防災について勉強したいなーと興味がありましたら、気軽に参加をお願いします♪


OB/OG発表「2022首里チーム」
「2022首里チーム」(川間さん)新入生スタンプウォークラリーまつり
今の時代、ドアtoドアで、自宅から職場・学校へ車で移動する人が多く、地域に何があって、何がないのか、
危ないところがどこなのかももわかっていない。車通勤・通学が多い=車の交通量が多い。ということは子どもたちが安心安全に歩けない。そして地域住民が顔をあわせることが少ない。
車で学校に行くことのなかった世代の私たち大人にとっては、歩いて登校する姿は懐かしい思い出です。
歩いて通学するデメリットは…雨の日は濡れちゃうかも。危ない。メリットは危険予知の力をつける。
雨の日は早めに出ようとか、交通に気をつけたり学ぶ力、近所の人とのコミュニケーション、花や植物、
歩いて通学することによる思い出。
そこで、新入生スタンプウォークラリーを企画しました!

対象は新一年生開催時期は入学前の春休み通学路を楽しみながら歩く♪
開会式はおまわりさん 行ってらっしゃい! 110番の家にスタンプ協力してもらい、サッカー部の中学生中心
に近所の高校生にもボランティア呼びかけ、近隣の中高生に見守り隊として参加者にポイントで声かけしてもら
いました。そして、完歩賞として校長先生から「あなたは立派な小学生として城北小学校へ通えるでしょう!」
賞状を渡してもらい、ごほうびに地域のお菓子をプレゼント。参加した新一年生は春の入学を楽しみに待つ♡

経費はチラシの裏に広告・協賛依頼。
この企画によって、通学路を楽しみながら親子で歩くことで、これから毎日通学する地域を知ることで安心感が
生まれることを期待する。地域の方は、歩いて登下校する小学生に対し、声をかけたり、暖かく見守るきっかけ
となる。


今後、地域の方々へ説明、まち協たちあげ準備中とのことです♪

 

OB/OG発表をきいての牧野先生

大事 強いつながりを持とうとか目的を達成しようとかそういうのがないのがいい

あまり強い関係性を持とうとするとうまくいかないとつらくなる

強い結びつきは大事だけどそれが一旦壊れると辛い。

曖昧だけど緩やかでそれがいっぱい重なっている状態が一番いい。挨拶ができる関係性。

目的が曖昧。目的達成を目標にすると直球で行こうとする。達成できないといけないことになる。

皆さんのやっていることは回り道のようでいて、それがいちばん近道。

ゆるやかなつながりが子供達を大事にしていこうと言う思いが重なって行っていい。


企画段階ではギチギチで考えていたが、大学院で学ぶことによって、ゆるく、長く続けたいなと取り組んでいる。

1年で500人くらい新しい友達ができた。つながったことが一番良かった(松田さん)

平常時からつながりを作る。大きいイベントじゃなくても普段の声かけ、近所で顔と名前が一致するような付き

合いをしているのが大事。取り組まなきゃならない状況。目的が一緒なのでできるだけ一緒にやっていこう。

那覇市に対しても目的が一緒なので相談して予算も活用させてもらった。使命感を持ってやったとかではなく

誰かがやらなければならないのだから、動ける私たちがやろうよ、と。行政にも動いてもらおうよ。

動きながら考える。それが次にもつながる関係性の構築だった。(鎌田さん)

市民だけでやるのではなく、行政がサポートできるところは一緒にやっていく。(石垣)


質疑応答 その前に近くの方とちょっと語り合う

Q 国頭村は相互扶助はまだできている。高齢者のことはできている。子ども達はじじばばが見ている。

社会教育は・・・何をどうやったらいいか・・・。大学院ができるきっかけを聞きたい。

どうやったら国頭村で大学できるか。(国頭村社会教育委員 大城さん)

A 国頭村民協働大学を作ったらどうですか?

協力しますから、提案していただいて、作ってください。(牧野先生)

自分たちが主体となって作れるので。プログラム作りなど協力できることがあれば(石垣)

彼らが学んで実施したことで我々の事業にも弾みがつき、老人の円卓会議等もできて・・これからもよろしく

お願いします。ありがとうございました(石嶺小学校区まちづくり協議会)


Q 自治会代表に学生と言う例がありましたが…自治会主催の自主防災組織も高齢化。知見をもった高齢者の方とともに若い人の力も欲しい。次世代の防災リーダーを育てるには?自治会活性化のヒントをお願いします。

(一般社団法人災害プラットフォームおきなわアーリーさん)

A 地域の組織をどうするか。あおられて、義務感でやると続かない。

富士山の麓。噴火予測が変わりハザードマップのつくりなおし。子どもたちに町の探検をしてもらうと、ここの

道は走ったほうがいいよとか、子どもたちに提案してもらったり。既存のものをどうにかしようとすると大変なので新しいものを提案して、どうですか?と意見を聞き、また考える。

力技でやると壊れるので、孫の世代がやっているのをみると、高齢の方も動くので。


Q 島根県の事例に魅力を感じました。沖縄県の子たち、沖縄好きで残りたい。大人は語りをしていない。

島根の地域性と沖縄の地域性を比べて、どういうことに力を入れたらいいか。(生涯学習振興課)

A 沖縄の地域性知らないのだけど・・・どこの地域でも言えるのは、大人の事情と子どもの感情はずれる。

島根も益田も失敗し続けてきて今がある。隠岐の島の海士町の魅力化でうまく行っている。

隠岐島前高校は魅力化で成功。大人の事情を抑えて子どものために一生懸命なると、魅力的な学びができる

ようになって島留学がうまくいく。多くのところが、大人の事情が前に出て、子どもを使うとなんとかなると

してしまうと、こどもたちが実際道具だろ?と。自分たちがやりたいことができない。自分が大事にされてな

という感覚になる。島だと、外から来た子がちやほやされると、島の子がすねちゃったり…何が大事か。

大人の事情も、本来子どもを大事にすることに関わりがあったはず。大人が自慢話をしてプライドが保たれる

のではなく、むしろ昔悩んだことや失敗談を語りかけることで、ありがとういう関係性に。子どものために

一生懸命になると子供からありがとうと言われてうれしい。子どもを中心に、大人が何ができるか。

子どもを尊重し、大人も子どもたちから尊敬されるようになる。

今、若い子たちは仕事があるかどうかで地元に残るかどうか選んでない。オンラインで生活できるようになった

ので、一回出るけど、できた関係性引っ張って帰れると思っている。時代。

若い子は新しい仕事作れると思ってる。帰って元からあった仕事をするのではない。地元で一緒にやろうねと

いてもらえる関係か。大人が学ぶこともたくさんありますね。


応募〆切は、7月3日(月)正午まで。

下の申込フォームからお申し込みください!