2019年9月19日木曜日

第5回 公開講座 : 前編

第5回公開講座!
『地域課題×活動の魅力 ~不完全プランニングとプラスクリエイティブ』

いよいよ、ステキなゲストを迎えた公開講座の開催です!
一般の方の申し込みも定員80名に達し、総勢100名以上の参加となりました◎



■学長挨拶
まずは、なは市民協働大学院学長、城間幹子市長から開会の学長挨拶がありました!この日も沢山の用務がある中、駆けつけて頂きました◎学長、本当にありがとうございます。



■大学院についての説明
なは市民協働大学院について、一般の参加者にもわかりやすいよう、講座内容の説明や、目的について説明しました。


◾︎講師紹介

永田宏和 氏
KIITO副センター長、NPO法人プラスアーツ理事長

▶︎楽しみながら学ぶ新しい形の防災訓練「イザ!カエルキャラバン!」の開発をはじめ、子どもたちが様々な分野のプロと協力して夢の街をつくる 「ちびっこうべ」や、高齢男性による本気のパンづくり講座から派生した「パン爺」プロジェクトなど、地域課題をユニークな切り口で企画・プロデュースしている。




■永田さん講話:不完全プランニングとプラスクリエイティブ
活動の芯となる考え方は、「地域活性化」ではなく、「地域豊饒化」。背伸びをするのではなく、今ある地域の良さを生かし、育てるための活動として、その中で活躍する人々を「風」「水」「土」に例えて、わかりやすく説明してくれます。



プログラムを作る際に気をつけているのは、完全無欠の計画をするのではなく、みんなが参加する余地がある「不完全プランニング」。
そして楽しい、嬉しい、美味しい、など、活動自体の魅力を確保する「プラスクリエイティブ」の考え方。
これらをセットで考えることが重要だといいます。

そんな哲学から生まれた人気イベントとして、子どもたちがゼロからまちのプロに学びながら自分たちでまちをつくる「ちびっこうべ」、パン爺と呼ばれる高齢男性が活躍する「男・本気のパン教室」などの取り組みが紹介されました◎




そんな人材を育てるための「プラスクリエイティブゼミ」も開催しているそうです。ゼミの教えは、「正しい答えより楽しい答えがより正しい」ということ。

ただし、ただ楽しいばかりではありません。クリエイティブゼミでも、「じっくり、しっかり「きちんと課題を立てられるか」「徹底的かつ画期的なリサーチができるか」を重要なこととして強調するそうです。最近のリサーチはネット検索して終わりなど、浅いのが現状😭💦耳がいたい話です…。

本当の課題は何か?にたどりつくには、リサーチのデザインも大切!なによりも現場に足を運び、現場に耳を傾けることが重要だといいます。ただし、そこにも落とし穴があり、ただ話を聞くだけでは深いリサーチとは言えません。なぜなら、インタビューは「嘘をつく」から…本当に大切なこと、言いたいことは、実は言葉の裏側にあることが多いそうです。そんな相手の考えや背景に気づけるよう「観察」することが1番のリサーチだったりするとのアドバイス。



課題解決の際には、先行事例の研究も参考になるのですが、その際にキーワードとなるのは「体験をデザインする」こと。似たような問題を解決した「まちづくり」的な選考事例を研究するよりも、似たような問題が起こりそうだけど、うまくやれている何かでの事例を探すことでヒントを得られる!

例えば、MRIが子どもたちに怖がられてしまう…どうしよう。そんなときにテーマパークを参考に、MRIを海賊船に見立てたデザインにして、ストーリー仕立てで検査をおこなうようにしたところ、子どもたちが喜んで検査するようになった!という例もあるそうです。
これは目から鱗です。

あとは、案をだしたりアイデアを練る際に、防御的にならないこと。シナジー(相乗効果)を生み出すためには、コミュニケーションレベルを上げること。これはチームの中でも、地域の中でもそうですね。

と、たくさんの事例とともに、魅力的な活動のコツをたくさん教えていただきました。ここでは紹介しきれないほどたくさんのステキな事例がありました!

→ 後編に続く。