2024年8月20日(水) 18:30-21:00
場所:なは市民協働プラザ
参加者:受講生28名、チアーズ6名
第3回講座を実施しました!
プログラム
1. オリエンテーション
2. 校区まち協・校区カルテの説明
3. 各チームの宿題取り組み状況共有
4. 講義「地域調査と分析(課題設定)」
5. チーム内での話し合い・発表
6. 事務連絡
1. オリエンテーション
第3回講座、今回ようやく初参加になった受講生の方々がいらっしゃったので、ご紹介!
続いて前回の宿題「まちあるき」について聞いてみると、なんと全チームがまちあるきを
してきたとのこと!(すごい!)
皆さん調査、まちあるきお疲れさまでした◎
ということで、早速今日の講座、開講です!
2. 校区まち協・校区カルテの説明
前回も少し触れた「校区まち協」「校区カルテ」について、より詳しくまちづくり協働推進課の
野底さんからのお話いただきました。
まずは「小学校区ごとのまちづくり」ということで「まち協」と呼ばれるものについて
おさらい。
重要なポイントは、「地域の事は地域の皆さんが決めていくものですよ!」ということで、
まち協も、決して行政主導でつくるものではありません!
そこから、地域経営に取り組んできた組織の歴史を振り返り。
昔は人口も増え続けそれに伴い税収も増え続ける社会でした。
そこに社会情勢の変化が生じ、それぞれの課題に対応した組織や団体がなくなってきて
います。
その一つの現れとして、自治会加入率の減少があります。
(普段地域の活動に取り組まれている皆さんであれば、身に染みて感じられているのでは
ないかと・・・)
那覇市には自治会空白地帯もあり、自治会加入率も下がっており今は14.5%です。
(ちなみにお隣の西原町は約36%。内地は70,80%になるところも!)
現在少しずつ校区まち協も立ち上がり、さまざまな取り組みや成果も生まれ始めています。
小学校区は子どもやお年寄りが歩いていける範囲で構成されているので、活動しやすいという
事で、那覇市としても小学校区単位でのまちづくり協議会を推進しています。
その後、ネットでも公開されている「校区カルテ」について説明していただきました。
他の校区と比較しながらみることもできるので、ぜひ積極的にご活用ください!
■校区カルテについて
3. 各チームの宿題取り組み状況共有
続いて、第2回から第3回講座の間でみなさんが取り組まれたまちあるき・調査について
ご報告いただきました!
<那覇西チーム>
海と夕陽が見える三重城の東家に集まって話し合いを行った。
メンバーの一人がまち協にも関わっているので、そこでアンケートを取るよう段取りを組んで
いる。
企業などもターゲットにしたアンケートなども検討。
目標は「みーぐすくの海岸を映えスポットにする!」ということで、「夕焼けの素敵な海を
眺める時に綺麗な海岸」にすべく活動していく。
アンケートのためのチラシもつくり、最終的には清掃イベントしたいなと思っている。
地域を決めていくにあたり、メンバーの一人が住んでいる垣花小学校区でコロナ前まで行われて
いた小さなお祭りを復活させたい!という話に。
ということで、自治会長とPTA会長にヒアリングを行った。
自治会長としては「祭りはしたいけど、もう動けない」、PTA会長としては「自治会と全く接点
がない」ということがわかったので、その二者をつなげる場を作ろう!というところまで話が
進んだ。
平良町の自治会館に集合。
石嶺はある程度形が出来上がっているということで、城北、大名、経塚あたりをまちあるき
した。
テーマとしては、子どもを起点に親御さんやシニア層など全体を巻き込めたらと思っていた。
自治会の後継者不足、世代を超えた交流がない、集まれるイベントがない、等の課題がみえて
きた。
その中でも、子どもたちから多く上がってきたのが、公園が少なかったり、遊具等が少ない
こと。
ラジオ体操や子ども食堂など地域の中にいろいろタネはあるけどもうまく連携が行われて
いないイメージ。
大名地区はお店が無いのも課題かもしれない。
<新都心チーム>
まちドライブとまちあるきをした。
安謝地域を中心に動こうかと思っている。
中の道が狭いと感じた。
防災をテーマにまちあるきしてみた。安謝地域の自治会は5つあった。世帯数や人口統計を
確認してみた。加入率は20.7%。戸建てが多いのも影響しているかも。
5年間の推移を見ると人口が減っている。転出が多いみたい。出生数が10人未満。
防災観点だと道が狭いのは気になった。
<真和志チーム>
繋がりや思い出を残したい、という視点でまちあるき。
地域のつながりが薄いのでは、という仮説を基に地域を選んだ。真地小あたりをまちあるき。
お墓が多く、ちょっとしたお墓参りみたいだった。
自治会の集会所が多く、拠点はしっかりしている。
みえてきたのは、街灯が少ない、道が狭い、夕方街歩きしたが、バスがどんどん通って
危ない。
真地自治会にも訪問、自治会長にも会えた。コロナの影響もあるのか、若者が減っているとの
事だった。データで見ると児童数は増えているので、子どもたちと自治会をつなげられる
ような活動ができるかもしれない。
<中心市街地チーム>
まちぐゎー(商店街)に焦点を絞ってまちあるき。
コロナの影響でシャッター街になってしまっていたり、そのシャッターや柱に落書きも。
商店街にはさまざまな通り会や組合が多くあるのでそこで話を聞きながら進めていきたい。
「人が集うまちづくり」というテーマで、課題のある地域で、「人が集うイベントなどを発信」
「地域と一緒にワクワク」「落書きをアートに昇華」という3点を中心に活動していきたい。
ぼんやり課題が見えているチームもありますが、集めた情報をどう扱い分析するのか、
どうやって地域や課題を絞り込みしていくのか。。
稲垣さんに聞いてみましょう!
4. 講義「地域調査と分析(課題設定)」
本日の目標は「校区を絞る」「テーマを絞る」。
まちあるきをしたことでいろいろ見えてきて、課題やテーマを絞りつつあるチームもあるかも
しれませんが、ここで改めて「なぜそれをやるのか」を今一度深めてみましょう。
レジュメを活用していきます。
まずは、地域の「気になる」について「見立て」を行いましょう。
まちあるき等で調べた事から、みなさん少しずつ「見立て」が出来てきているかもしれま
せん。
では、その「見立て」とはどういうことなのか。
ということで、受講生のみなさんも「見立て」にチャレンジ!
今回は、スクールソーシャルワークにおける「インテーク」を事例にやってみます。
みなさんは上記の事例から、どのような「見立て」を立てましたか?
稲垣さんの「見立て」例はこちらでした。
今回はソーシャルワーカーの視点でしたが、地域に向ける「見立て」もあり、「地域診断」と
いう言葉もあります。
「見立て」において重要なのは、「そもそも当事者は困っているのか?」という視点。
もし当事者が困っていないのであれば、さまざまなプランを立てても役に立たないことも
あります。
次に、仮説を考えてみましょう。
さまざまな「見立て」から仮説を組み立て、「課題の言語化=テーマの絞り込み」を行っていく
フェーズです。
「仮説」=最も確からしいと考えられる「仮の答」。
ある論点に対する、あくまで現時点での「仮の答」で構いません。
今後の流れは、以下のようになります。
ここで、改めて前回もお話しした調査やデータ収集の方法についておさらい。
文献資料や、記念誌、写真集なども参考に、統計データの情報補強を行っていきましょう。
事例として、曙小学校区や宜野湾市の志真志での取り組みを紹介。
他の地域の取り組みも参考にしながら、自分達の地域での課題=テーマを絞り込みと企画設計
をしていきましょう。
休憩を挟んで、宮道さん担当のワークへ!
前回から今回の講座までの宿題で、「現状把握」を行いました。
今日のゴールは、「課題抽出」まで。
対象とする地域の、仮説としての課題を設定していきましょう。
ワークでは、
1. チームで取り組む「エリア(小学校区)」と「テーマ・課題」の設定(=「仮説」づくり)
2. 設定した理由
3. 追加で調べること
を整理していきます!
ということで、まずは模造紙作りから取り掛かり、まとめたのちにそれぞれ発表!
最後に、一言。 例えば何度か出てきた「世代交流が少ない」というもの。
これはあくまで現象で、それで誰が何に困っているのでしょうか?
見えていることの裏に誰がいるんだろう、それをぜひ深めてみることでより本質に迫れると思うので、
そこまで踏み込んでみてください!
最後に石垣が締めくくりました。
調査って、一回やったら終わりじゃないんですよね。
調査でわかったことを確かめて、さらにわかったことをまた確かめて、ということの繰り返し
ながら、「自分達は絶対これに取り組んだ方がいい!」ということを見つけていくことになり
ます。
この後の進め方ですが、じゃばら手帳の中にも「こういうことを調べておくといいですよ」
ということが書いてありますので、それもぜひ参考に!
例えば「社会の要請」は、今回も話があったように「その解決策って、本当に当事者の方達は
求めているのか?ありがた迷惑になっていないか?」というのを確かめる作業です。
もう一つ、個人的に重要だと感じているのが、「対応する施策・アクションプラン・社会サー
ビス・事業」。自分達が今から取り組もうとしていることって、実はもうすでに誰かが考えて
いたり取り組んでいないか?もし既にあって、それでもうまく行っていないのであれば、どこに
課題があって、+α何ができるか、という提案にも繋がります。
ぜひいろいろ調べてみてください!
6. 事務連絡