2023年9月12日(火)18:30-21:00
場所:なは市民協働プラザ
参加者:受講生25名、チアーズ2名
なは市民協働大学院 第4回講座 開催しました!
少し難しい時間も多かった前半もいよいよ折り返し!
調査・分析の講座を経て、第4回講座は「地域課題×活動の魅力」
いよいよ楽しい企画づくりスタートです◎
進捗確認・本日の講座について
本日は事務局長宮城のイントロダクションからスタートです。
改めて大学院の全体の流れを説明しながら、受講生皆さんの現在の立ち位置を再確認しました。
地域の現状や資源を様々な視点で調査して、そして分析を行ってきましたが、これからは企画づくりです。
講師紹介
デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)センター長の永田宏和さんです!(拍手!)
講話「地域豊穣化と風、水、土、そして種の話」
▶︎「地域活性化」ではなく、「地域豊穣化」と呼ぶ
まずは、タイトルにもある「地域豊穣化」とはなんなのか。
永田さんは「地域の人たちが、お互い仲良く、生き生き暮らす元気なまちになること」を、
「地域活性化」ではなく「地域豊穣化」と呼んでいるとの事です。
▶︎風の人、水の人、土の人が大切
そして「地域豊穣化」のためには、まず土の状態を知る事が大切。
これが受講生も取り組んでいた地域調査・分析にあたります。
土の人は、地域の人達。
受講生の中にも様々な人がいると思いますが、その他についても教えて頂きました。
風の人は、"種"を運んでくれる人達。
風の人は外から来るか、地域の中で育てていくかのどちらかのようです。
水の人は、地域の人や活動を支援する人達、中間支援組織や自治体などもこれに該当します。
どこの地域でも水の人は多少増えているが、風の人がどこの地域も足りないと永田さんは感じているそうです。
▶︎強い種を生み出そう
そして大事になるのが、「強い種」です。
永田さんは、強い種を作れる人を生み出すサポートをする事が増えていきているそうです。
強い種作りのポイントは2つ!
「❶不完全プランニング」そして「❷プラスクリエイティブ」。早速学んでいきましょう。
「❶不完全プランニング」
余地や関わりしろがある種にしよう。当日だけではなく、準備などの前段階から一緒に出来るような企画の種が、みんなを巻き込んで「みんなのもの」になっていく。
「❷プラスクリエイティブ」
不完全なだけではダメで、種が光っていないと(魅力的ではないと)人は集まらない。光らせる事がプラスクリエイティブ。
この2つを常に意識して企画を作ると絶対上手くいく。というよりもこれを意識出来ないとつまらない企画になりやすかったり、みんなのものにはならなかったりする。との事でした。
▶︎風の人の心得
普段から「引き出しをたくさん作る!」「種はたくさん持つ!(知っておく)」を心がける。
そして取り組む姿勢として「謙虚な姿勢からすべてが始まる」「情熱と愛情を持ち続ける」
「障壁は必ずあると常に思っておく」が大切。
心得その①
・一にも、二にも、リサーチ!
・依頼主のニーズは?時代のニーズは?時代の流れを読むことが重要。
・課題を立てる時は、じっくり考えて慎重に。
・リサーチを踏まえた直感や妄想は大切。但し、いつでもその直感を捨てる勇気を。
・自分の「やりたい!」はない。他のために!
・事業の成功の鍵は、関わる全ての人がWIN-WINになること。
心得その②
・大義、ビジョンを持つ!誰の何のための企画なのかいつでも立ち返られる芯を作る。
・プロセスを意識する。できる限り多くのステークホルダーを巻き込む!
・「モデルをつくる」という意識を常に持つ。
・企画しながら、常にチェックを!「土チェック」「水チェック」「種チェック」の3つが必要。
・イベントはゴールではなく、デモンストレーション(トライアル)。だから「失敗」はない。
・デザインは企画に強度を与える。
▶︎アクションプランの作り方
①〜⑤の流れを確認してみましょう。
①自分たちの役割を確認する。
②自分たちにとっての「土の人」と「水の人」を設定する。
③3つのリサーチを綿密に行う。「土リサーチ」「水リサーチ」「種リサーチ」
④3つのリサーチから導き出される、ベストな「いい」種を発明(開発)する。
⑤土、水、種、それぞれの視点からチェックを何度も行い、種をブラッシュアップする。
「土チェック」「水チェック」「種チェック」
「土チェック」 考案した種が、土の人にニーズに合致しているのか、設定したアウトカムの達成に寄与できるのかをチェックする。
「水チェック」 考案した種が、水の人にとって扱いやすく、育てるのに負担が大きすぎないかを愛情をもってチェックする。
「種チェック」 関わり代がたくさんあるか(不完全プランニング)、人を惹きつける魅力があるのか(+クリエイティブ)を入念にチェックする。
▶︎プログラムは前も後ろもある
▶︎視点を変える事例紹介
・MRIの話
・行政の待ち時間の話
▶︎KIITOのお話
・ちびっこうべ
・パンじぃプロジェクト
・イザ!カエルキャラバン!
全国に展開している強い種の事例を紹介して頂きながら、「みんなのものになる」仕掛けやポイント、大切なキーワードを教えて頂きました。
受講生の皆さんは集中して聞いていて、そしてワクワク、ウズウズしている姿がありました。
「アイデアだけではダメ、アクションしなきゃ意味がない。」
「買うことはやめる。作る。」
振り返り#1「印象に残ったこと・新しいアイディア」感想共有・質疑応答
皆さん楽しそうに振り返りをしていました!
▶︎首里チーム
・水、土、風などの分類が分かりやすかった。
・ふれあい喫茶もアイデアとしてワクワクした。
・大学生はどうやって巻き込んでるのか気になった。
▶︎真和志チーム
・地域でのパン屋やコーヒー屋との連携もイメージできてきた。連携の仕方や費用面は気になった。
・子どもを呼び込むのは大事だと思った。
▶︎中心市街地チーム
・生活保護や孤独死は仕事柄気になっていて、高齢者などは情報難民だったりするので、
どうやって巻き込むのかは気になった。
・保育園なども巻き込んでいて、連携や周知の方法が気になった。
▶︎新都心チーム
・分類も共感する事が多かった。光の人も居るなと思った。
・不完全プランニングは希望の光だと思った。
▶︎那覇西チーム
・魅力的なプランを誰が評価したりして決めてるのか?そのプロセスが気になっている。
・外国人の防災をしたいと思っているが、不完全プランニングのバランスはどうしたら良いか?
不完全過ぎるのもダメだと思うのだが。
・天妃小学校での防災訓練で多文化の取り組みしたいと思っている。
▶︎小禄チーム
・小禄地区は学校が多いので、人口が多い事は困る事だと思っていたが資源だと思った。
その他管理されてない公園なども資源になるかもしれないと思えた。
▶︎永田さんよりコメント
・大学生の巻き込みは、"楽しさ"。"正しさ"だけでは巻き込めない。
企画から巻き込むのは大学生に限らず、みんなが好き。
企画の骨格はコアメンバーで作る必要はあるが、なるべく手伝ってもらう方に良い時間を提供
できるか。
・専門家の巻き込みは、失敗事例と課題感、そして想い(ビジョン)を共有した。
そして共感の輪を醸成できるかが大切。これが「みんなのもの」になるという事。
・おじいちゃんの巻き込み方は、腰が重い。なのでおばあちゃんを巻き込んでいる。
民生委員や婦人会でチラシを配っている。おじいちゃんは来てしまえばハマる。
その他には娘さんなどから後押しされている事もある。
・ボランティアの周知などは、当初は布教活動と呼んで、草の根で頑張った。
最初は大変だが、その後は口コミになっていく。
今はキャンパーというボランティアプラットフォームも作っていている。
今はボランティア側からの企画提案などの関わり代を作ったりしている。
・光の人もいる。光のあて方も大切。
最近は水と風の人の複合型で「霧」の人が最強という説もある。
・外国人の防災リーダーなどの人の育成が大切な気がしている。
神戸はベトナムの人が多くアプローチしているが、そこの中間支援団体との連携が少し難航して
いる事もある。
・魅力的かどうかは、説明するのは難しいが、まず一つは経験のある人の直感は大切。
次はテスト、トライアルが大事。講座の中で話したのは「チェック」の所。
これを何度も繰り返していく。イベントはゴールではないという話にも繋がるが、テストなどの
プロセスを経てブラッシュアップされていく。
振り返り#2「活かせそうなこと・活かしたいこと」感想共有・質疑応答
時間の関係で質疑応答は先着1チームのみ!はじめに手を挙げたのは…
▶︎真和志チーム
・ニーズの掘り起こし、フィールドワークでデータを集める方法は、調査票みたいなのを作るのもありだと思うけど、良い調査の仕方とかあるか?ヒアリングとかどうしたら良いか迷っている。
永田さんコメント→インタビューや観察が強度が強いリサーチ。無駄なリサーチはないので、調査票も無駄ではない。段階を踏んでいく方が良い。最初はアンケートで、その中でとっても描いてくれる人にインタビューする。その時に「良い問い」を用意しておくのが大切。プロは丸腰で行っても良いインタビューができるが、事前準備は大切。
次回、第5回講座は・・・ 企画づくり強化合宿 & 中間発表 ♪
9月30日(土) 9:00 〜10月1日(日)12:00
会場:森の家みんみん(那覇市首里儀保町4丁目79-8)
※ 合宿に向けて♪
①カレーの準備(チームで相談し、どんなカレーにするか決めて、材料を買ってきてください)
②じゃばら手帳のP.6〜13(各個人それぞれ記入して持ち寄ってくださいね)
③リサーチ・マップ作りなど もチームで継続してくださいね♪
〜今回の永田さんからの学びや調査・分析も活かした企画づくりを
より具体的でワクワクするものに仕上げていきましょう♪ 〜