2025年8月19日(火)18:30〜21:00
参加者:受講生28名、チアーズ
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■ 講座の概要
全国で一番長い夏!夏の全国高校野球では、沖縄県代表の沖縄尚学が見事優勝しました。おめでとうございます!
第3回の講座が行われたのは、その準々決勝の日。ハラハラドキドキの試合経過に心ここにあらず?という瞬間もありましたが、準決勝進出の報せが届いたときには、会場から自然と拍手が湧き上がりました。
そんな熱気に包まれた日に開催された講座のテーマは、「オープンデータと生成AIを地域づくりに活かすコツ」。
講師は、南風原町議会議員であり、一般社団法人Code for Haebaru代表理事の玉城陽平さん。玉城さんは「AIは完璧な先生ではなく、70〜80点の答えをくれる“壁打ち相手”」と表現し、参加者も思わずうなずく場面がありました。難しそうに感じる生成AIやオープンデータも、身近な活動や企画づくりにどう結びつけられるかを分かりやすく学ぶことができました。
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■ 前半:宿題の成果共有と生成AIとの上手な付き合い方
講座冒頭では、まちあるきなどの宿題の成果共有が行われました。
調べてきたことをベースに掘り下げを行うための生成AIの活用の仕方について、玉城さんから紹介。
「ふわっとした質問・指示では、ふわっとした答えしか返ってきません。」
玉城さんがそう語りながら紹介したのは、ChatGPTを効果的に活用するための6つのコツです。
• 指示を明確にする
• 立場を指定する(例:小学生、福祉士など)
• 出力条件を細かく設定する
• 箇条書きで複雑な質問を整理する
• 段階的に聞いていく
• 回答をセルフチェックさせて改善する
実際にAIに投げかけるデモンストレーションでは、「こんなに具体的な答えが返ってくるんだ!」と驚きの声が上がり、会場が盛り上がりました。
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■ 後半:グループでの実践ワーク
続いてはグループに分かれ、AIを使った調査や課題整理に挑戦しました。
• ペルソナ設定:「この課題に直面しているのはどんな人?」を生活や感情レベルまで描き出す
• 関係者分析:家族や学校、行政、地域団体など、課題に関わる人々を洗い出す
• 構造把握:原因や背景を時間軸や学問的視点から整理する
• 既存事例調査:すでに行われている施策や活動を調べる
「ただのアイデアが、AIを使うことでぐっと現実味を帯びてきた」との声も聞かれ、チームごとに課題の解像度が高まっていく様子が印象的でした。
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■ オープンデータと新しいツール
那覇市が公開しているオープンデータの活用例や、Googleの「NotebookLM」という新しいツールも紹介されました。膨大な行政資料の中から必要な情報を的確に引き出せる機能に、参加者からは「これなら地域の企画にすぐ使えそう!」と前向きな声があがりました。
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■ まとめとこれから
今回の学びで強調されたのは、「AIやデータは便利だけれど、鵜呑みにしないこと」。最終的には現場での調査や住民の声を通じて検証し、地域の実情に合った企画へと育てていくことが大切です。
講座の最後には、玉城さんから「AIはあくまで道具。皆さん自身の問いや視点があってこそ、良い答えが引き出せる」とのメッセージもいただきました。
次回は9月2日(火)の相談会を経て、9月16日(火)からはいよいよ企画づくりが本格的にスタートします。AIやデータ、そして現場の声をどう組み合わせ、どんなプランが生まれるのか楽しみです。